【スパイダーマン ホームカミング ネタバレ】バルチャーの正体とあの玄関の意味は?アベンジャーズを断った理由まで全解説

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映画『スパイダーマン:ホームカミング』ネタバレ解説記事のアイキャッチ画像。雨上がりの夜のクイーンズの街並みを高所から見下ろす夜景に、「バルチャーの正体とあの玄関の意味」「なぜアベンジャーズ入りを断ったのか」のタイトルを合成。

『スパイダーマン:ホームカミング』のバルチャーの正体は、ピーターが想いを寄せるリズの父親エイドリアン・トゥームスです。ピーターは彼を警察に引き渡したあと、トニー・スタークから示されたアベンジャーズ加入を辞退し、クイーンズの「親愛なる隣人」であることを自分の意思で選び直します。

この記事は、あらすじを頭から並べる書き方をしません。検索した人が本当に引っかかっているのは、玄関のあの一瞬、スーツ没収の意味、アベンジャーズ辞退の理由、トゥームスの沈黙、そして「ショッカーは結局誰か」の5点だからです。劇中の描写を根拠に、一つずつ解きほぐしていきます。

💡この記事でわかること
  • バルチャーの正体と、リズとの続柄(ネタバレ確定)
  • ホームカミング当日の玄関シーンが本作最大の緊張シーンである理由
  • トニーがスーツを取り上げた本当の意味と、その台詞が回収される場所
  • なぜトゥームスは最後までピーターの正体を明かさなかったのか
  • ピーターがアベンジャーズ加入を断った理由と、リズのその後
  • ミッドクレジット/ポストクレジットの内容と、初代・2代目ショッカーの整理

この記事は『スパイダーマン:ホームカミング』の結末・ミッドクレジット・ポストクレジットまで全て記載しています。未見の方はご注意ください。本編は複数の動画配信サービスで見放題配信中です(記事後半で比較しています)。

映画『スパイダーマン:ホームカミング』の物語構造タイムライン図。8年前にトゥームスが職を奪われ兵器密売を始めた発端から、アベンジャーズ入りを待つピーター、フェリー分断とスーツ没収、玄関でバルチャー=リズの父と判明する転換点、瓦礫の下からの自力脱出と自作スーツでの決着、そしてアベンジャーズ加入辞退までの6段階を縦に図示。死亡するのは初代ショッカーのみでトゥームスは生存・逮捕されることを注記。
目次

『スパイダーマン:ホームカミング』はどんな話だったのか——3分で分かる全体像

一言でまとめるなら、アベンジャーズ入りを夢見る高校生が、独断専行で大失敗し、スーツを取り上げられ、それでも自作のスーツで想い人の父親を止める話です。ヒーローとしての勝利より先に、「認められたい」という気持ちとの決着がある。そういう構造の映画でした。

冒頭8年前——ヒーローの後始末で職を奪われた男

物語は『アベンジャーズ』のニューヨーク決戦直後から始まり、劇中では「8年後」の字幕を挟んで本編へ移ります(この年数は公式のMCU時系列と食い違う点として知られています)。瓦礫の撤去業者として現場に入っていたエイドリアン・トゥームスは、大量のチタウリ製残骸を回収していました。

ところが彼は突然、現場から締め出されます。トニー・スタークと政府が共同で設立したダメージ・コントロール局が、事後処理の権利を丸ごと接収したためです。

ここが本作の設計の巧いところでした。ヒーローが街を救った「後始末」で食い扶持を失う人間がいる。しかも奪ったのは、のちにピーターの後見人になるトニー・スタークその人です。トゥームスは持ち出した残骸でハイテク兵器を作り、闇市場に流し始めます。

既読スルーされ続ける「親愛なる隣人」

一方のピーターは、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でトニーにスカウトされた高揚感から抜け出せずにいます。スターク製のハイテク・スーツを与えられ、次の任務の連絡を待ちながら地元クイーンズをパトロールする日々。

窓口はトニーの側近ハッピー・ホーガンですが、ピーターの活動報告はことごとく既読スルーされます。自転車泥棒を捕まえ、道案内をし、それでも「本番はまだか」と待ち続ける。この宙ぶらりんの焦りが、のちの独断専行を生みます。

親友のネッドがスーツのAIリミッター(トレーニング・ホイール・プロトコル)を解除してからは、事態が加速します。使えるはずのなかった機能が全部開放され、ピーターは自分の実力を過大評価し始めるのです。

作品データ

MCUの中でも本作は特殊な立ち位置にあります。配給がマーベル・スタジオではなくソニー・ピクチャーズだからです。

アメリカ 2017年7月7日公開/日本 2017年8月11日公開。上映時間133分。監督ジョン・ワッツ。製作ケヴィン・ファイギ、エイミー・パスカル。全世界興行収入は約8億8,016万ドル、日本国内は約28億円。

スパイダーマン:ホームカミング – Wikipedia

脚本はジョナサン・ゴールドスタイン、ジョン・フランシス・デイリー、ジョン・ワッツ、クリストファー・フォード、クリス・マッケナ、エリック・ソマーズの6名による共同執筆。MCU第16作目にあたり、トム・ホランド版スパイダーマン単独主演作としては1作目です。

バルチャーの正体はリズの父親——玄関のあの一瞬が本作最大の緊張シーンである理由

バルチャーの正体はエイドリアン・トゥームス(演:マイケル・キートン)。そして彼は、ピーターが想いを寄せる同級生リズの父親です。ピーターがそれを知るのは、ホームカミング・パーティー当日、リズを迎えに彼女の家へ行った玄関先でした。

ドアが開いた瞬間に反転する構図

このシーンの前まで、ピーターにとってバルチャーは「顔の見えない敵」でした。空から襲ってくる翼の怪物であり、倒すべき対象です。

しかしドアが開いて出てきたのは、娘のホームカミング・ダンスを心配する普通の父親でした。しかも彼は、ピーターがリズの家に招かれるほど親しくなった相手の家族です。

敵と日常が、玄関という一枚の扉を挟んで完全に重なってしまう。この瞬間、ピーターの選択肢は一気に狭まります。バルチャーを倒すことは、好きな子から父親を奪うことと同義になるからです。

車内の会話——アクションではなく会話で最大の危機を作る演出

本作でいちばん息が詰まるのは、実は空中戦でも倉庫の格闘でもありません。トゥームスが運転する車の中、後部座席にピーターとリズが座っている数分間です。

トゥームスはバックミラー越しに世間話を続けながら、少しずつ情報を繋ぎ合わせていきます。リズが「ピーターはワシントンの旅行を途中で抜けた」と話し、「スタークのインターンをしている」と付け加える。その断片が、フェリーの現場に現れた少年の姿と重なります。

そしてリズを先に降ろした後、トゥームスは静かに核心を突きます。銃を持ち替える動作ひとつで空気が変わり、ピーターは動けなくなる。マイケル・キートンの、声を荒らげないまま圧をかける芝居がここで効きました。

「今回だけは見逃す」の意味

トゥームスはピーターを殺しません。娘の恩人であること、そして今夜が娘の大事な夜であることを理由に、一度だけ見逃すと告げます。

ただしこれは温情ではなく脅迫です。「お前の正体を知っている」「お前の家族の居場所も分かる」という含みが、はっきり言葉にされます。彼はここで、暴力ではなく情報でピーターを縛ったわけです。

この場面があるからこそ、終盤でピーターが「それでも止めに行く」と決める重さが出ます。倒しに行くのではなく、失うと分かっていて向かう。ヒーロー映画の敵役として、トゥームスが今も評価が高い理由はここにあります。

おたくライター

このシーンは吹替と字幕の両方で観ると印象がかなり変わります。大川透さんのトゥームスは、字幕で観るマイケル・キートンよりも「近所のおじさん感」が強く、そのぶん豹変の落差が怖い。2周目は吹替をおすすめします。

スーツ没収は罰ではない——トニーの一言が最終決戦で回収される構造

トニーがスパイダースーツを取り上げたのは、ピーターへの罰ではありません。「スーツがなければ何者でもないと思っているなら、なおさら持つ資格がない」という問いを、本人に突き付けるための装置です。そしてこの問いには、ちゃんと答えが用意されています。

フェリーが割れた夜に何が起きたか

ピーターは、スタテン島フェリーで行われる兵器取引を独断で押さえに行きます。自分が先に解決したい一心で飛び込むのですが、実はそこにはFBIの摘発作戦が既に動いていました。ピーターはそれを知らないまま、現場に割り込んでしまうわけです。

結果は最悪でした。戦闘の余波でチタウリ製兵器が暴発し、フェリーの船体が真っ二つに割れかけます。乗客を乗せたまま沈みかける船を、ピーターはウェブで必死に繋ぎ止めますが、力が足りません。

そこへアイアンマンが飛来し、船体を溶接して事なきを得ます。誰も死ななかったのは、単にトニーが間に合っただけ。この事実がピーターに突き付けられます。

瓦礫の下——本作でいちばん地味で、いちばん重要な数分間

スーツを失ったピーターは、自作の初期スーツで終盤の追跡に臨みます。ホームカミング会場の外でネッドの助けを借りてハーマン・シュルツを退け、その足でトゥームスのアジトへ向かいます。そしてそこで建物ごと崩され、大量の瓦礫の下敷きになります。

ここが本作の核心です。助けは来ません。ハッピーも、トニーも、誰も気づいていない。水たまりに映る自分の顔を見ながら、ピーターは震える声で「助けて」と繰り返します。

それでも彼は、自分の足を踏ん張って瓦礫を持ち上げます。スーツの補助もない、承認もない、ただの高校生の力で。トニーの言葉に対する回答が、台詞ではなく行動でここに置かれているわけです。

自作スーツで挑む決着

最終決戦は、スターク製のハイテク・スーツではなく、パーカーとゴーグルの手製スーツで戦われます。飛行能力も追跡ドローンもない状態で、輸送機を襲うバルチャーを追う。

決着の仕方も象徴的でした。ピーターがトゥームスを倒すというより、酷使されたバルチャー・スーツが自壊して炎上します。そしてピーターは、その火の中から敵を引きずり出して助けるのです。

「スパイダーマンが捕まえた」というメモを添えて警察に引き渡すラスト。倒すことではなく救うことで決着させる選択に、この映画のヒーロー観がよく出ています。

おたくライター

瓦礫のシーンは原作コミックの有名なエピソードを踏まえた場面です。予備知識なしで観ても十分刺さりますが、「これは歴代スパイダーマンが必ず通る試練」と知ってから観ると、ピーターが正式に系譜へ加わった瞬間として見えてきます。

なぜトゥームスは最後までピーターの正体を明かさなかったのか

理由は3つ重なっています。炎の中から自分を救ったのがピーターだと知っていること、彼の動機が最初から最後まで「家族のため」で一貫していること、そして正体という情報を手札として抱え込んだことです。

理由1:炎の中から自分を救ったのが誰かを知っている

トゥームスは、輸送機の残骸の中で意識を失いかけていたところをピーターに引きずり出されています。あのまま放置されていれば確実に死んでいました。

彼は敵を殺すことに躊躇しない人間ではありますが、筋の通らないことをする人物としては描かれていません。命を救われた相手を売るのは、彼の中では筋が通らない行為です。

理由2:全ての動機が「家族のため」で一貫している

トゥームスが犯罪に手を染めた理由は、事業を潰され、家族を養えなくなったからでした。彼にとって最優先は常に妻と娘であり、世界征服でも復讐でもありません。

そしてピーターは、娘のリズが好きだった相手であり、パーティーの夜に娘をエスコートした少年でもあります。リズは父の逮捕によって人生を大きく変えられました。ここでピーターの正体まで売れば、娘が唯一持っていた高校時代の思い出まで汚すことになる。

理由3:ミッドクレジットで「知らない」と嘘をつく場面が示すもの

ミッドクレジットで、獄中のトゥームスはマック・ガーガンから「スパイダーマンの正体を知っているだろう」と問い詰められます。

彼の答えは「知っていたら、真っ先に殺している」。明確な嘘です。しかもガーガンはトゥームスの元取引相手であり、正体を渡せば取引材料になったはずの相手でした。

つまりトゥームスは、利益になると分かっていて黙っています。ここで彼は完全な悪役から一歩降りた。同時に「彼だけが秘密を握っている」という火種が続編に残されました。

おたくライター

「トゥームスは実はいい人だったのか」と考えると混乱しますが、そこは分けて捉えるのが正解です。彼は無関係の部下を誤射で消しています。善人ではなく、家族という一点でだけ筋を通す男。その一貫性が魅力になっている敵役です。

アベンジャーズ加入を断ったラスト——なぜピーターはクイーンズに残ったのか

ピーターがアベンジャーズ加入を断ったのは、外からの承認を手に入れた瞬間にそれを手放すことで、「誰かに認められたヒーロー」から「自分で選んだヒーロー」へ移行したからです。

施設に呼ばれた本当の理由と、待ち構えていた記者会見

トゥームス逮捕後、ハッピーがピーターを迎えに来ます。連れて行かれたのはアベンジャーズの新施設。トニーは新しいスーツを用意し、正式加入を提示します。

しかも扉の向こうには報道陣が待機していました。加入発表の記者会見までセットされていたわけです。ピーターがずっと欲しがっていたものが、まとめて目の前に置かれた瞬間でした。

辞退が「成長」として成立する伏線の並び

ここでピーターは断ります。「まだ地元でやることがある」と言って、施設を後にする。

この選択が唐突に見えないのは、直前までの積み上げがあるからです。瓦礫の下から自力で出たこと、手製スーツで決着をつけたこと、そして敵を殺さずに救ったこと。「スーツがなくても自分はスパイダーマンだ」という証明が、既に3回済んでいます。

だから最後に必要だったのは、勝つことではなく降りることでした。承認を追いかける段階を自分で終わらせる。それが本作におけるピーターの成長の中身です。

自室に戻ったピーターは、送られてきた旧スーツを着てポーズを取ります。そこへメイおばさんが入ってきて絶叫し、本編は幕を閉じます。長い前置きの末に、いちばん身近な人にバレるという締め方でした。

リズはどうなったのか

リズは、父の逮捕を受けて母親とともにオレゴンへ引っ越します。ホームカミング・パーティーの翌週、学校で転校をピーターに告げる場面が用意されています。

彼女はピーターを責めません。父の犯罪を知らなかった被害者であり、それでも自分の人生を組み立て直そうとする描かれ方をしています。この静かな退場が、ピーターが「勝った」と単純に喜べない後味を作っています。

そしてリズの態度は、本作のテーマにきれいに接続します。彼女は父の行為と自分の人生を切り分け、誰かの承認を待たずに次の場所へ移る。ピーターがラストで選ぶ「自分で決める」という姿勢を、彼女は一足先に実行しているわけです。

おたくライター

初見時に「なんで断るの?」と引っかかった人ほど、2周目で刺さる作品です。1周目は物語を追い、2周目はピーターの表情だけを追ってみてください。施設で断る直前の数秒に、迷いと決意の両方が乗っています。

ショッカーは2人いる——初代ジャクソン・ブライスと2代目ハーマン・シュルツ

ショッカーはトゥームスの手下が名乗る呼称で、劇中には2人存在します。初代がジャクソン・ブライス、2代目がハーマン・シュルツです。同じ名前が別人に引き継がれるため、混乱しやすいポイントになっています。

初代ブライスの最期——誤射という事故

初代ショッカーのジャクソン・ブライス(演:ローガン・マーシャル=グリーン)は、開発した兵器の売買を担当していた男です。しかし彼は取引で目立ちすぎ、トゥームスに危険視されます。

トゥームスは警告のつもりで反重力銃を向けたつもりでしたが、実際に手にしていたのは別のチタウリ製兵器でした。発砲によりブライスは一瞬で消滅します。トゥームス自身が「間違えた」と動揺する演出が付いており、これは殺意ある処刑ではなく事故として描かれています。

2代目シュルツと、引き継がれるガントレット

空席になったポジションを引き継ぐのが、ハーマン・シュルツ(演:ボキーム・ウッドバイン)です。彼はブライスが使っていたショッカー・ガントレットを装備し、2代目ショッカーとして活動します。

日本語吹替では初代を遠藤大智、2代目を諏訪部順一が担当しました。声優が変わっていることからも、別人であることがはっきり分かります。

劇中で死亡するのは誰か

整理すると、本作で死亡が確定するのは初代ショッカーのジャクソン・ブライスのみです。トゥームスは死なず、逮捕・投獄されます。シュルツも倒されるだけで生存しています。

ラスボスが生き延びる構成は、MCUの中でも当時としては珍しいものでした。この生存が、そのままミッドクレジットの火種に繋がっています。

ミッドクレジットとポストクレジットの意味——2本立ての狙い

本作にはクレジット中とクレジット後、2つの追加シーンがあります。片方は続編への布石、もう片方は完全なジョークという極端な組み合わせです。

ミッドクレジット:トゥームスの嘘が続編に残した火種

獄中のトゥームスに、マック・ガーガン(演:マイケル・マンド)が接触します。ガーガンは外の仲間がスパイダーマンに報復したがっていると告げ、正体を知らないかと尋ねます。

トゥームスは「知っていたら真っ先に殺している」と答え、正体を明かしません。前述の通りこれは嘘であり、ピーターの秘密を握る人物が生きたまま残ったことを意味します。なおガーガンは原作コミックにおけるヴィラン「スコーピオン」に相当する人物です。

ポストクレジット:MCU屈指のいたずら

一方のポストクレジットは、キャプテン・アメリカが登場する学校向け啓発ビデオです。テーマは「忍耐」。彼は真顔で、待つことの大切さを説きます。

そして最後に、待った甲斐がない場合もあるという趣旨の言葉で締めるのです。エンドロールを最後まで座って待った観客に対する、悪意のないからかいでした。劇場では笑いが起きた場面として語り継がれています。

叔父ベンの死を描かなかった理由と、本作が歴代スパイダーマン映画と違うところ

本作はスパイダーマンの誕生譚(オリジンストーリー)を丸ごと省略しています。クモに噛まれる場面も、叔父ベンが命を落とす場面も描かれません。

3度目のリブートが避けた「またあの話」

サム・ライミ版、アメイジング版に続き、本作は3度目の実写リブートにあたります。同じ導入を3回繰り返せば、観客が飽きるのは当然です。

そこで本作は、力を得た経緯ではなく「力をどう使うかを選ぶ段階」から始めました。劇中でベンの名前が直接語られることはほぼなく、メイが独り身であることや会話の間から状況が察せられる程度に抑えられています。この省略により、上映時間を青春パートと成長パートに集中投下できました。

学園青春映画としての骨格

もう一つの違いは、物語の骨格が完全にハイスクール映画である点です。ホームカミング・パーティー、学力コンテスト、体育の授業のトレーニングビデオ。事件がなくても成立しそうな学校描写に、かなりの尺が割かれています。

タイトルの「ホームカミング」も二重の意味を持ちます。高校のダンスパーティーであると同時に、スパイダーマンがマーベル作品群へ「帰ってきた」ことを指しているわけです。

『スパイダーマン:ホームカミング』を見る方法【VODサービス比較】

本作は現在、複数の動画配信サービスで見放題配信されています。133分と長すぎない上映時間なので、平日夜の1本にちょうどいいボリュームです。三部作の入口として本作から入るなら、玄関のシーンとラストの辞退だけ意識して観ておくと、続編でのピーターの選択がそのまま地続きに見えてきます。三部作をまとめて追いたい場合は、続編2作も同じサービスで揃っているかを先に確認しておくと迷いません。

サービス料金無料お試し配信状況特徴おすすめ度
Amazon Prime Video月額600円〜30日間見放題プライム会員なら追加料金なし。配送特典も付く★★★★★
Hulu月額1,026円なし見放題海外ドラマとの併用向き。定額で追加課金なし★★★★☆
Netflix月額890円〜なし見放題広告つきプランが最安。オリジナル作品が豊富★★★★☆
U-NEXT月額2,189円31日間見放題毎月1,200ポイント付与。作品数が最大級★★★★☆
Lemino月額1,540円〜31日間見放題無料プランもあり。音楽ライブ配信に強い★★★☆☆

配信状況は変動します。特にマーベル作品は権利の移動が起きやすいため、視聴前に各サービスの作品ページで最新の取り扱いを確認してください。なお本作はTSUTAYA DISCASなどで単品レンタルの取り扱いもあります。

初めて動画配信サービスを使うなら、無料お試し期間があるところから始めるのが無難です。ホームカミングからノー・ウェイ・ホームまで一気に観るなら、実質2〜3日あれば三部作を走り切れます。

円盤・フィギュア・グッズを安く揃えるなら【中古・フリマ比較】

この作品にハマった人が次に欲しくなるのは、たいてい配信では手に入らないものです。Blu-rayの特典映像、マーベル系のフィギュア、初期スーツを再現したグッズ。特に2017年公開作品なので、当時の限定商品は新品では手に入りにくくなっています。

中古・フリマを使えば、定価より安く、しかも既に流通が終わった商品にも手が届きます。

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次に観るならこの順番——MCUでの位置づけ

本作はMCU第16作目です。単体でも楽しめますが、前後関係を押さえると理解度が変わります。

前提として観ておきたいのは『アベンジャーズ』(2012)と『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)の2本です。前者は冒頭の瓦礫がどこから来たのかを教えてくれます。後者はピーターがトニーにスカウトされた経緯そのものです。

続きは『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)へ直結します。本作のラストで残された「正体を知る人物が生きている」という火種が、この続編で別の形に発展していきます。さらに『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)で三部作が完結します。

時間がないなら、ホームカミング→ファー・フロム・ホーム→ノー・ウェイ・ホームの3本だけでも一本の成長物語として成立します。トニーとの関係がどう終わるのかまで含めて、順番に観るのが結局いちばん効きます。

よくある質問(FAQ)

バルチャーの正体は誰ですか?

エイドリアン・トゥームスで、ピーターの想い人リズの父親です。元は瓦礫撤去業者でしたが、ダメージ・コントロール局の設立で仕事を奪われ、回収したチタウリの残骸を使って兵器を密売するようになりました。ピーターがその正体を知るのは、ホームカミング当日にリズを迎えに行った玄関先です。

リズは最後どうなりましたか?

父トゥームスの逮捕を受け、母親とともにオレゴンへ引っ越して転校します。ホームカミングの翌週、学校でピーターに直接それを告げる場面が描かれます。彼女はピーターを責めることも、父を全否定することもしません。この静かな退場が、勝利の後味を苦くしています。

なぜピーターはアベンジャーズ入りを断ったのですか?

外からの承認を手に入れた瞬間に手放すことで、自分の意思でヒーローであろうとする段階に進んだからです。瓦礫の下から自力で脱出し、手製スーツで決着をつけ、敵を殺さず救った。「スーツがなくても自分はスパイダーマンだ」という証明が既に済んでいたため、肩書きが不要になっていました。

叔父ベンは登場しますか?

直接は登場せず、死の場面も描かれません。本作は3度目の実写リブートにあたるため、オリジンストーリーを丸ごと省略する設計になっています。メイが独り身であることや会話の間から、過去に何かがあったと察せられる程度の示唆にとどめられています。

ショッカーは何人いますか?

2人います。初代がジャクソン・ブライス、2代目がハーマン・シュルツで、いずれもトゥームスの手下です。ブライスがトゥームスの誤射で命を落とした後、シュルツがショッカー・ガントレットを引き継ぎました。日本語吹替も初代は遠藤大智、2代目は諏訪部順一と別の声優が担当しています。

どの配信サービスで見られますか?

Amazon Prime VideoHuluNetflixU-NEXTLeminoで見放題配信されています。無料お試し期間があるのはAmazon Prime Video(30日間)とU-NEXT、Lemino(各31日間)です。配信状況は変動するため、視聴前に各サービスの作品ページで最新情報を確認してください。

まとめ:これは「ヒーローになる話」ではなく「何者かであろうとするのをやめる話」

『スパイダーマン:ホームカミング』を一本の線で貫いているのは、承認との距離感です。

ピーターはずっと、トニーに認められたくて空回りしていました。フェリーを割り、スーツを取り上げられ、それでも諦めきれない。転機になったのは、誰にも見られていない瓦礫の下で自力で立ち上がった数分間でした。

一方のトゥームスも、承認の物語を生きています。彼は社会から役割を奪われ、自分の手で家族を養える立場を取り戻そうとした結果、犯罪に堕ちました。彼が最後にピーターの正体を明かさなかったのは、その筋の通し方が最後まで変わらなかったからです。

だからこそラストの辞退が効きます。ピーターは「アベンジャーズになれた自分」を捨て、クイーンズの隣人に戻る。何者かであろうとするのをやめたとき、初めて彼はスパイダーマンになりました。

2周目に観るなら、玄関のドアが開く瞬間のトム・ホランドの表情だけを追ってみてください。あの数秒に、この映画の主題がほぼ全部入っています。

参考文献

この記事を書いた人

藤沢あかり MCUを公開順と時系列の両方で複数周した映画ライター。ヒーロー映画における「家族」と「承認」の描かれ方を軸に作品を読み解くのが得意。好きなMCU作品はホームカミングとエンドゲーム。

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