沖晴くんの涙を殺して あらすじ|死神との取引で「喜び」だけが残った沖晴と余命1年の京香——原作の章題が示す感情の順番とは?

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映画『沖晴くんの涙を殺して』のあらすじ解説記事のアイキャッチ画像。入道雲が立つ真夏の瀬戸内の島の防波堤と、坂の上の海を見下ろすカフェ、「沖晴はなぜ笑い続けるの?」のコピー

映画『沖晴くんの涙を殺して』は、末期の乳がんで余命1年を宣告された音楽教師・踊場京香(広瀬アリス)が、故郷の瀬戸内海の島で、喜び以外の感情を失った高校生・志津川沖晴(木戸大聖)と出会う物語です。公式のあらすじが明かしているのは、ある事件をきっかけに沖晴の失われた感情の1つが顔を出し始め、2人の「感情を取り戻す」日常が始まるところまで。

ここでは、映画の公式情報と原作者の公式サイトで確かめられた範囲だけを使い、序盤のあらすじと原作小説との違いを整理します。映画・原作とも、結末には触れません。

※本記事は2026年10月17日時点の情報です。

💡この記事でわかること
  • 映画『沖晴くんの涙を殺して』の序盤のあらすじと、キャスト・基本情報
  • 沖晴が笑い続ける理由——「死神との取引」と失われた4つの感情
  • 原作の章題に並ぶ「感情の順番」と、映画が伏せていること
  • 原作小説と映画で、舞台・京香・沖晴の設定はどう違うか
  • 泣ける?重い? 観る前に知っておきたい作品の温度感と世間の声
  • 映画の配信状況と、原作・続編を読む方法

この記事を書いた人
藤沢あかり——原作小説を双葉文庫で読み、映画の公開に合わせて公式サイトのSTORY、完成披露試写会と初日舞台挨拶の公式レポート、原作者公式サイトの目次まで読み込んで整理しました。年間100本以上の映画を観ています。「公式に確かめられたこと」と「筆者の感想」を分けて書くのが信条です。

目次

『沖晴くんの涙を殺して』はどんな話?公式STORYで分かる序盤のあらすじ

余命1年の音楽教師・京香が、故郷の島で「喜び」以外の感情を失った高校生・沖晴と出会い、2人で感情を取り戻していく物語です。原作は額賀澪の同名小説で、2026年10月2日に全国公開されました。

京香は末期の乳がんを患い、余命1年を宣告されます。彼女が選んだのは、治療をしないこと。故郷である瀬戸内海の島へ戻り、祖母の踊場星子(根岸季衣)が営むカフェを手伝いながら、母校の合唱部を指導することになりました。

そこで出会うのが、いつも笑顔を絶やさない高校生・志津川沖晴です。クラスメイトからは「死神」と呼ばれている、少し不思議な男の子。

2人が初めて会う場面については、木戸大聖が完成披露試写会で明かしています。防波堤にひとりでいた沖晴に、京香が「何してるの?」と声をかける。驚いた沖晴は、そのまま海に落ちてしまう——。まっすぐ落ちても面白くないからと、背中から落ちてみたのは木戸自身の工夫だったそうです。

やがて京香は、沖晴が津波で家族を亡くしていたことを知ります。それを笑いながら話す沖晴に「なぜ笑うのか」と尋ねると、返ってきたのは思いがけない答えでした。津波に流されたとき、喜び以外の感情——嫌悪・怒り・哀しみ・恐れ——を失った。だから何も感じないのだ、と。

物語が動き出すのは、その後です。公式STORYは、ある事件をきっかけに失われた感情の1つが「うっすらと顔を出し始め」ると書き、余命わずかな京香と、感情を失った沖晴の「感情を取り戻す不思議な日常」が始まると結んでいます。その事件が何なのか、どの感情が戻るのか。公式は伏せたままです。

公開日・上映時間・スタッフの基本情報

項目内容
公開日2026年10月2日(金)全国公開/広島県は9月18日(金)から先行公開
上映時間・区分123分(映倫区分G)・2026年・日本
監督矢崎仁司
脚本朝西真砂
原作額賀澪『沖晴くんの涙を殺して』(双葉文庫)
音楽田中拓人
主題歌TOMORROW X TOGETHER「Silence」
劇中曲「生きる」(詩・谷川俊太郎/作曲・尾崎世界観〈クリープハイプ〉)
配給・宣伝彩プロ
主な撮影地広島県の江田島市・呉市・広島市

広瀬アリスにとっては、『巫女っちゃけん。』以来8年ぶりの映画単独主演作です。

京香と沖晴をとりまく人たち——登場人物とキャスト

主人公の2人を広瀬アリスと木戸大聖が演じ、京香の家族や恩師、元フィアンセを満島真之介・北乃きい・戸田菜穂・根岸季衣が固めます。

役名俳優役どころ
踊場京香広瀬アリス末期の乳がんで余命1年を宣告された音楽教師。故郷の島へ戻り、母校の合唱部を指導する
志津川沖晴木戸大聖いつも笑顔の高校生。津波で家族を亡くし、喜び以外の感情を失ったと話す
赤坂冬馬満島真之介京香の元フィアンセ。余命宣告のあと、京香から別れを告げられた
赤坂陽菜北乃きい冬馬の妻
瀬戸内先生戸田菜穂京香の恩師で、合唱部の先生
踊場星子根岸季衣京香の祖母。島の丘の中腹から海を見下ろすカフェの主人

ほかに、清乃あさ姫、設楽もね、伊藤絃、草野康太、趙珉和、清島千楓、森山珠那、森日向子、寺嶋美莉愛が出演しています。この9人の役名は、公式サイトにも映画.comにも載っていません。

冬馬との関係は取り違えやすいので補足しておきます。別れを切り出したのは京香の側です。北乃きいは、自身の演じる陽菜について「直接的に生と死に関わるシーン」があるとコメントしていて、脇の人物にも物語の芯に触れる役割があることがうかがえます。

沖晴くんの涙を殺して あらすじの京香と沖晴の物語構造図

沖晴はなぜ笑い続けるの?「死神との取引」と失われた4つの感情

津波に流されたとき、死神と取引して嫌悪・怒り・哀しみ・恐れを失うことで助かった——沖晴自身は、そう説明しています。残ったのは「喜び」だけ。だから家族を失った話でさえ、笑顔のまま口にしてしまうのです。

映画の公式サイトは、沖晴を「死神に『喜び』以外の感情を奪われた高校生」と紹介しています。悲しむための感情が、そもそも無い。京香が「なぜ笑うのか」と聞かずにいられなかったのは、その笑顔が状況とまるで噛み合っていなかったからでしょう。

一見すると、つらい感情のない人生は楽そうに思えます。広瀬アリスも、この作品に出会ったときは「喜び以外の感情がないって最高じゃない?」と思ったそうです。ただ撮影を通して、ネガティブな感情があるからこそ、ポジティブな感情でより幸せを感じられるのだと考えが変わった、と2026年10月2日の初日舞台挨拶で語っています。

演じる側にも、独特の苦労がありました。木戸大聖は、まだ取り戻せていない感情が芝居に少しでも見えたら、その瞬間にカットをかけてほしいと矢崎仁司監督に頼んでいたそうです。喜び以外が漏れた時点で、それはもう沖晴ではない。笑顔の演技に、それだけ神経を使っていたわけです。

失われた4つの感情には「色」がある

広島県の公式観光サイト「Dive! Hiroshima」の特集には、もう一つ手がかりがあります。「嫌悪・怒り・哀しみ・恐れ」の一つひとつが色を持っていて、劇中では「説明はされないけれど、象徴的に色が差し込まれています」というのです。

どの感情が何色なのかまでは、特集にも書かれていません。だからこそ、観る側に探す楽しみが残されています。

タイトルの「涙を殺して」はどう読める?

ここからは筆者の読みです。沖晴が失った4つの感情のうち、涙と結びつくのは「哀しみ」。タイトルは、泣くことができなくなった少年の状態そのものを指しているようにも読めます。

では、誰が、何のために涙を「殺して」いるのか。その答えは物語の中にあるはずなので、ここでは問いのまま置いておきます。

おたくライター

観る前に「4つの感情には色がある」とだけ覚えておくのがおすすめです。説明されない仕掛けは、知らなければ素通りしてしまうもの。私自身、ロケ地の特集記事を読むまで、この作品を「色」で観るという発想がありませんでした。どの色が何の感情なのかは書かれていないので、ネタバレを踏む心配もありません。

沖晴はどの感情から取り戻すの?原作の章題が示す「感情の順番」

ここから先は、原作小説の章題(目次)に触れます。
各話の中身や結末は書きませんが、まっさらな状態で読みたい・観たい方はご注意ください。

原作小説の章題は、沖晴が「笑う→嫌悪する→怒る→泣く→恐怖する→歌う」の順に並んでいます。ただし、映画が同じ順番で感情を描くのかどうかは、公式には明かされていません。

原作者・額賀澪の公式サイトに載っている目次を並べると、こうなります。

話章題章題に出てくる沖晴の行動
第一話死神は呪いをかける。志津川沖晴は笑う。笑う
第二話死神は嵐を呼ぶ。志津川沖晴は嫌悪する。嫌悪する
第三話死神は命を刈る。志津川沖晴は怒る。怒る
第四話死に神は連れてくる。志津川沖晴は泣く。泣く
第五話死神は弄ぶ。志津川沖晴は恐怖する。恐怖する
第六話踊場京香は呪いをかける。志津川沖晴は歌う。歌う
最終話死神の入道雲(沖晴の名前は出てこない)

第二話から第五話までの4つは、映画の公式STORYが挙げる失われた感情(嫌悪・怒り・哀しみ・恐れ)とほぼ重なります。原作は全7話。各話の題が、沖晴の取り戻していく感情に対応した章立てだと読めます。ダ・ヴィンチニュースの書評も、京香と過ごすうちに沖晴が「一つずつ感情をとりもどしていく」と紹介していました。

主語が「死神」から「京香」に変わる第六話

章題の主語にも注目です。第一話から第五話まで、前半の主語はずっと「死神」でした。ところが第六話だけは「踊場京香は呪いをかける」と、京香が主語に入れ替わります。

第一話で死神がかける「呪い」と、第六話で京香がかける「呪い」。2つが対になっているように見えます。それがどんな呪いなのかは、ここでは書きません。

細かいところでは、第四話だけ「死神」ではなく「死に神」と表記されています。最終話の「死神の入道雲」には、沖晴の名前も感情の名前も出てきません。

映画はどの感情から描くのか

映画の公式STORYは「失われた感情の1つがうっすらと顔を出し始め」と書くだけで、それがどの感情なのかを明かしていません。原作どおり嫌悪から始まるのか、映画が独自の順番を選んだのか。123分の映画が7話分の物語をどう描いたのかは、劇場で確かめるしかない部分です。

おたくライター

原作を読むなら、目次を「予告編」として使う読み方があります。私は本文に入る前に目次を眺めてしまい、第二話の題で「次は嫌悪か」と身構えながら読み進めました。章題で分かるのは感情の名前だけで、そこに至る出来事までは分からないので、楽しみは十分に残ります。反対に、映画で「最初に戻る感情」を自分の目で確かめたい人は、上の表をあまり覚え込まずに劇場へ行くのが正解です。

原作小説と映画で設定はどう違う?舞台・京香・沖晴の描かれ方

物語の骨格は同じです。ただ映画は、京香の故郷を「瀬戸内海の島」とし、病名を末期の乳がんとはっきり示しています。一方、双葉文庫の内容紹介が書く原作の舞台は「瀬戸内の階段町」です。

項目原作小説(紹介文・書評で確認できる範囲)映画(公式情報)
舞台瀬戸内の階段町。「階段と坂道ばかりの小さな町」京香の故郷である瀬戸内海の島
京香がんで余命1年。音楽教師の職を辞し、祖母の住む故郷に4年ぶりに戻る末期の乳がんで余命1年。治療しないことを選び、祖母のカフェを手伝いながら母校の合唱部を指導
沖晴北の大津波で家族を喪う。全教科満点で、部活を6つ掛け持ち。取引で人間離れした治癒力・記憶力・運動神経を得たと話す津波で家族を亡くす。クラスメイトから「死神」と呼ばれる。喜び以外の感情を失ったと話す
出会い海で出会った沖晴が海に落ち、深い腕の傷が翌日には治っている防波堤の沖晴に京香が声をかけ、沖晴が海に落ちる
構成全7話(第一話〜第六話+最終話)123分

いちばんの違いは、沖晴の「力」の扱い

ダ・ヴィンチニュースの書評によると、原作の沖晴は死神との取引で感情を失ったかわりに、人間離れした治癒力や記憶力、運動神経を手に入れたと京香に話します。海に落ちて負った深い傷が、翌日にはすっかり治っている。京香がその秘密を知るきっかけも、この出会いの場面でした。

映画の公式STORYや舞台挨拶のレポートは、この能力に触れていません。映画で描かれないとまでは言い切れませんが、宣伝の軸はあくまで「感情」に置かれています。原作を読んでから観る人は、この違いを意識しておくと驚きが少ないはずです。

舞台は「階段町」と「島」——ロケ地は江田島の沖美地区

舞台の言葉選びも、少しずつ違います。原作者の公式サイトのあらすじは「階段と坂道ばかりの小さな町」、双葉文庫の内容紹介は「瀬戸内の階段町」。映画は京香の故郷を「瀬戸内海の島」としました。同じ瀬戸内でも、原作の紹介文は「町」、映画は「島」と書いているわけです。

ロケ地探しでは、原作の「階段町」がひとつの基準になりました。広島フィルム・コミッションによると、坂や階段の多い海沿いの町を探して監督とプロデューサーが2月の寒い日に各地を回り、決め手になったのが江田島市の沖美地区の海だったそうです。本撮影は2025年の6月後半から7月にかけて行われ、江田島・呉・広島の各地が使われました。

京香の病名にも、ひとつ注意があります。映画は「末期の乳がん」と公式に書いていますが、原作の書評は「がん」とだけ紹介しています。原作でも同じ病名なのかは確かめられなかったので、乳がんは映画の設定として読んでください。

おたくライター

正直に書くと、私は最初「原作は瀬戸内とは別の土地の話で、映画が舞台を広島に移した」と思い込んでいました。原作者の公式サイトのあらすじに、地名が出てこなかったからです。ところが双葉文庫の内容紹介を読み直すと、はっきり「瀬戸内の階段町」とある。原作と映画の違いを語るときは、紹介文の一か所だけで判断しないほうが安全です。

泣ける?重い?「悲しい顔はNG」の演出から読む作品の温度感

余命ものですが、主演の広瀬アリスは「決して悲しい話ではありません」と語っています。矢崎仁司監督は役者に悲しい顔をさせず、死をめぐる場面も淡々と描く演出を選びました。

余命宣告をされている主人公の話ですけれども、決して悲しい話ではありません。どちらかというと前向きな話なので、ぜひストーリーにも注目していただきたいです

出典: 【オフィシャルレポート】完成披露試写会 – 映画『沖晴くんの涙を殺して』公式サイト, 2026年9月8日

広瀬は同じ完成披露試写会で、悲しい顔を少しでもするとNGになる現場だったと明かしています。京香の恩師・瀬戸内先生を演じた戸田菜穂も、悲しい顔をしないでほしいと監督に何度も言われたそうです。死に向かう人を前に笑顔でいる苦しさもあったものの、完成作を観て死への概念が変わった、とコメントしています。

朝日新聞の本のサイト「好書好日」のインタビューでは、広瀬が監督から「悲劇のヒロインにならないでほしい」と言われたことも語られました。京香と沖晴は、死の話をしているときもほとんど日常会話のような雰囲気。死をめぐる場面も、あえて淡々と描かれているそうです。

全国公開初日の舞台挨拶では、木戸大聖もこう呼びかけていました。

2人が出会うことで、遠い未来よりも明日、明後日をどう生きるかを考え、前を向けるような作品になっていて、悲しい作品にはなっていませんので、ぜひ大切な方と一緒に劇場で観ていただけたら嬉しいです

出典: 【オフィシャルレポート】初日舞台挨拶 – 映画『沖晴くんの涙を殺して』公式サイト, 2026年10月2日

とはいえ、ハンカチの要らない映画だとは思いません。矢崎監督自身が、撮影中にカットをかけるのを忘れて泣き、編集中も笑顔を見ると泣けてきた、と話しているくらいです。根岸季衣は初日に、悲しみが前に出ているのではなく、裏側にしまい込んでいる部分を監督が察知してしまうのだろう、と表現しました。悲しさを前に出さないぶん、笑顔の裏にあるものが観る側に届く。そういう泣かせ方の作品なのだと思います。

主題歌「Silence」と劇中曲「生きる」

主題歌は、TOMORROW X TOGETHERが本作のために書き下ろした「Silence」。劇中曲「生きる」は、谷川俊太郎の詩に尾崎世界観(クリープハイプ)が曲をつけたものです。京香が合唱部を指導する物語なので、歌がどの場面でどう響くのかも聴きどころになりそうです。

音楽を担当した田中拓人は、2026年の夏に亡くなりました。矢崎監督は初日舞台挨拶で、本作が田中の最後の仕事になったと明かし、音楽にも耳を傾けてほしいと呼びかけています。完成披露試写会では、こんな言葉もありました。

皆さん、映画を一回しか見ないという方がいたら、音楽のように映画を作っているので、音楽のように何度も何度も見てほしいなと思っています。

出典: 【オフィシャルレポート】完成披露試写会 – 映画『沖晴くんの涙を殺して』公式サイト, 2026年9月8日

「感情を取り戻す」描写はどう受け止められた?X・Yahoo!知恵袋の感想と原作読者の疑問

X(旧Twitter)では、感情を一つずつ取り戻していく描写に心を動かされたという声が目立つ一方、展開の説明が足りないと感じた人もいました。Yahoo!知恵袋では、映画化の前から原作について「どんな話?」と尋ねる声が見られます。

X(旧Twitter)での感想——感情を一つずつ取り戻す描写への共感と、展開への引っかかり

全国公開直後の10月上旬を中心に、良かった点と引っかかった点の両方が投稿されていました。

  • 京香と沖晴の心理描写がよく見え、感情を一つずつ取り戻していく表現も良かったという感想
  • 原作とはかなり違って見えたものの、細かな描写があって映像化してくれてよかったという、原作を読んだ人の声
  • 生きることには喜びだけでなく、怒りや悲しみ、嫌悪、恐れも必要なのだと感じたという声
  • 展開が説明なく都合よく進むところがあると感じた、という指摘

反応が割れるのは、作品のつくりと関係していると思います。監督は悲しみを前に出さず、淡々と描く演出を選びました。感情の変化を台詞で説明しすぎないぶん、その余白を心理描写として味わう人もいれば、説明不足と感じる人もいる。同じ演出の表と裏だと考えると、どちらの声にも納得がいきます。

Yahoo!知恵袋で多かった疑問——「悲しい話?」と原作のあらすじを知りたい声

映画化の発表より前から、原作小説について尋ねる質問と、切ない小説として本作を薦める回答が見られました。

  • 原作小説がどんな話なのか、あらすじを教えてほしいという質問(2023年)
  • 悲しい話が苦手な人が、職場で薦められた原作を読む前に、どんな話か知っておきたいと相談した質問(2021年)
  • 片思いの切ない小説や、純愛が読める小説を尋ねる質問に、本作を挙げる回答

あらすじを尋ねる質問への回答は、沖晴がネガティブな感情と向き合っていく過程を、こう表現していました。

彼の歴史を取り戻す戦いの記録でもあり、生き直しのプロセスでもある作品です。

出典: 「沖晴くんの涙を殺して」という本のあらすじ教えてください – Yahoo!知恵袋(質問への回答), 2023年10月

同じ回答は、津波の記述があるので心身に影響が出そうな人は避けてほしい、とも添えていました。「余命」「津波」という題材を前に、中身を知ってから手に取りたい読者がいる——知恵袋の声から見えるのはそこです。気になる人は無理をせず、公式情報やこの記事の範囲で判断してください。

媒体目立った反応温度感
X(旧Twitter)感情を取り戻す描写・テーマへの共感と、展開の説明不足への指摘鑑賞直後で、良かった点と引っかかった点が混在
Yahoo!知恵袋原作のあらすじや「悲しい話か」を尋ねる質問と、切ない小説としての推薦読む前の不安と期待

映画の配信はいつから?今すぐ物語に触れるなら原作小説の電子書籍

2026年10月17日時点で、映画『沖晴くんの涙を殺して』の動画配信の予定は発表されていません。今すぐ物語に触れたいなら、原作小説が電子書籍で読めます。

配信開始日は、映画の公式サイトでも報道でも、まだ発表されていません。主要な配信サービスについてもサービス名で個別に調べましたが、筆者が確認した範囲では、本作の配信告知は見当たりませんでした。現在は劇場で上映中なので、観たい人は公式サイトの劇場情報から近くの映画館を確かめるのが確実です。

この作品を電子書籍で読む利点は、目次をすぐに行き来できることです。章題に感情の名前が並ぶ構成なので、読みながら「いまはどの感情の話だったか」を確かめたくなる。352ページの文庫を持ち歩かずに、続編まで同じ端末にまとめておけるのも便利です。

サービス特徴・おすすめポイント
KindleAmazonポイント還元
BOOK☆WALKER初回購入50%還元
ブックライブ初回70%OFFクーポン
漫画全巻ドットコム全巻まとめ買い割引
DMMブックス初回購入クーポンあり(内容は時期により変動)

迷ったら、BOOK☆WALKERから探すのが近道です。2026年10月17日時点で、原作『沖晴くんの涙を殺して』と続編『沖晴くんは死神と笑う』の両方がそろっていることを確かめられました。映画を観たあと、続きを読むまでに別のストアを探し直す手間がありません。

原作は映画の前に読む?後に読む?続編『沖晴くんは死神と笑う』も

筆者のおすすめは、映画を観てから原作、そして続編という順番です。

原作は2020年9月17日に双葉社から単行本で刊行され、2023年10月11日に双葉文庫になりました。紀伊國屋書店のスタッフが選ぶ「キノベス!2021」では第22位に入っています。原作者の額賀澪は、映画の公式サイトに寄せたコメントで、これまで書いてきた中でも「特に思い入れの強い作品」だと語り、刊行直後に映画化の打診を受けたことも明かしていました。

映画を先にすすめる理由は、公式が「どの感情から戻るか」を伏せているからです。原作を先に読むと、その順番を知ったうえで映画を観ることになります。逆に、原作を読んでから観ると、映画で何が変わったのかに目が向く。結末を知らずに観たい人は映画から、違いを味わいたい人は原作から、と考えると選びやすいはずです。

双葉文庫の内容紹介は、原作を「沖晴は京香の命が尽きる前に普通の少年に戻れるのか」という問いで締めくくっています。その答えを先に知るか、劇場で知るか。入口を選べるのも、原作つきの映画ならではです。

続編『沖晴くんは死神と笑う』は、2026年9月9日に双葉文庫から発売されました。完成披露試写会で発売が発表された作品です。続編の中身はまだ確かめられていないので、ここではタイトルと発売日の紹介にとどめます。

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原作の単行本・文庫や映画の関連グッズは、中古・フリマでも探せます。紙の本を手元に置きたい人や、映画を観て作品ごと好きになった人向けの選択肢です。

原作は単行本(四六判320ページ)と双葉文庫(352ページ)の2種類。状態と価格を見比べて選ぶのがおすすめです。

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📥 保存版:『沖晴くんの涙を殺して』原作から映画公開までの年表と、今できること

このままスクショしておくと、原作と映画のどちらから入るか迷ったときに見返せます。

時期出来事媒体・形態今できること
2020年9月17日原作『沖晴くんの涙を殺して』刊行単行本(双葉社)中古・フリマで探す
2020年12月25日キノベス!2021で第22位紀伊國屋書店のランキング―
2023年10月11日文庫化双葉文庫書店・電子書籍で読む
2025年6月後半〜7月映画の撮影(江田島・呉・広島)実写映画ロケ地の特集を読む
2026年9月9日続編『沖晴くんは死神と笑う』発売双葉文庫(紙・電子)原作のあとに読む
2026年9月18日広島県で先行公開劇場―
2026年10月2日全国公開劇場(123分・G)劇場で観る
未定動画配信未発表(2026年10月17日時点)公式サイトの発表を待つ

よくある質問(FAQ)

京香は最後どうなるの?

映画の公式情報は、結末を明かしていません。公式STORYが書いているのは、ある事件をきっかけに沖晴の感情の1つが顔を出し始め、2人の「感情を取り戻す」日常が始まるところまでです。この記事も結末には触れていないので、劇場か原作小説で確かめてください。

原作小説は何巻あるの?続編はある?

原作は1冊で読める長編で、全7話の構成です。続編『沖晴くんは死神と笑う』が、2026年9月9日に双葉文庫から発売されています。どちらも電子書籍で読めるので、映画を観たあとに続けて手に取りやすいはずです。

原作は悲しい話?津波の描写はある?

悲しさだけの話ではない、というのが作り手側の説明です。映画の主演・広瀬アリスは「決して悲しい話ではありません」と語り、原作者の公式サイトは原作を「喪失と成長の物語」と紹介しています。ただ、沖晴が北の大津波で家族を喪った設定は物語の軸なので、津波の記述が気になる人は無理のない範囲で手に取ってください。

映画のロケ地はどこ?

広島県の江田島市・呉市・広島市が主なロケ地です。原作の「階段町」に合う、坂や階段の多い海沿いの町を探し、江田島市の沖美地区の海が決め手になったと広島フィルム・コミッションが紹介しています。撮影は2025年の6月後半から7月にかけて行われました。

主題歌は誰が歌っているの?

主題歌はTOMORROW X TOGETHERの「Silence」で、本作のために書き下ろされた新曲です。劇中曲として、谷川俊太郎の詩に尾崎世界観(クリープハイプ)が曲をつけた「生きる」も使われています。

映画は何分?子どもと一緒に観られる?

上映時間は123分で、映倫区分はGです。G区分なので、年齢を問わず誰でも観られます。ただ、余命宣告や、津波で家族を亡くした過去が物語の軸。小さな子どもと観るなら、題材を先に伝えておくと安心です。

配信はいつから?どこで見られる?

2026年10月17日時点で、配信の開始日や配信先は発表されていません。現在は劇場で上映中です。配信が始まるまでに物語に触れたい場合は、原作小説を電子書籍で読むのが近道です。

まとめ

『沖晴くんの涙を殺して』は、余命1年を宣告された音楽教師・踊場京香と、死神との取引で「喜び」以外の感情を失った高校生・志津川沖晴が、瀬戸内の島で出会い、感情を取り戻していく物語です。公式が明かしているのは、ある事件をきっかけに沖晴の感情の1つが顔を出し始めるところまで。

原作の章題は「笑う→嫌悪する→怒る→泣く→恐怖する→歌う」と並び、映画がその順番を踏むのかは伏せられています。舞台も、原作の紹介文は「瀬戸内の階段町」、映画は「瀬戸内海の島」。

配信は2026年10月17日時点で未発表です。結末を知らずに観たい人は劇場へ、違いを味わいたい人は原作から。どちらの入口を選んでも、喜び以外の感情があることの意味を、きっと考えさせられるはずです。

参考文献・出典

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