【いずれ水帝と呼ばれる少年 あらすじ】最弱の水魔法でなぜ最強に?牢破り・元風帝グローリエル・黒幕セグレスまで漫画第1〜24巻を整理

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いずれ水帝と呼ばれる少年のあらすじ記事のアイキャッチ画像。夜の森の上空に巨大な水の竜がうねり、遠くに鉄格子の割れた塔が見える構図に「最弱の水魔法で、なぜ最強に?」「牢破りから黒幕セグレス戦まで」のコピー

『いずれ水帝と呼ばれる少年 ~水魔法が最弱? お前たちはまだ本当の水魔法を知らない!~』は、幽閉された少年ミズキが「最弱」の水魔法で世界の常識を覆す異世界ファンタジーです。漫画(ブックライブの分冊版)は第23巻まで配信中で、2026年9月25日配信予定の第24巻では、聖堂教会のセグレスとの戦いが山場を迎えます。

※本記事は、漫画は第24巻の公式内容紹介の範囲まで、原作のカクヨム版(Web版)はその先の一部に触れます。原作Web版の核心に触れる見出しには【ネタバレあり】と付けています。

先に結論を並べておきます。

  • 物語の流れ:牢破り → 盗賊団を倒してエルフのララノアを救う → 元風帝グローリエルに弟子入り → ミンクスの街で冒険者に → 冒険者ギルドと聖堂教会の合同依頼 → アイアンデーモンと「真の黒幕」セグレス
  • 何巻まで:分冊版は第23巻(2026年9月11日配信)まで。第24巻は9月25日配信予定。まとめ読み用の【合本版】(描き下ろしおまけ付き)は第3巻(第11〜16話を収録)まで。紙の単行本は確認できない
  • 原作:カクヨムのWeb版は全102話で「連載中」表記(2022年2月以降は更新なし)。書籍版(角川スニーカー文庫)は第1巻のみ
  • エリーの正体:原作Web版では「エリザベート=イングラム」の愛称
  • アニメ化:発表なし

※本記事は2026年9月23日時点(分冊版第23巻まで配信)の情報です。

この記事を書いた人
藤沢あかり——Web小説発の異世界コミカライズを、分冊版の配信日に追いかけているライター。本作はカクヨム版を第1話から第102話まで確認し、第一章(第1〜37話)は全文を通読した。漫画はブックライブ分冊版の第1〜24巻の公式内容紹介と配信日を1冊ずつ突き合わせて整理。漫画の公式紹介文に書いてあることと、原作Web版で確かめたことを分けて書くのがモットー。

💡この記事でわかること
  • 『いずれ水帝と呼ばれる少年』がどんな話か(作品情報と主な登場人物)
  • 漫画第1〜24巻のあらすじ(5つの山場で整理)
  • 「水帝」とは何か、最弱の水魔法でミズキが最強になれる理由
  • エリーとセグレスの正体(原作Web版で確認できたこと)
  • 漫画の続きを原作で読む方法と、分冊版・合本版を読めるストア

目次

『いずれ水帝と呼ばれる少年』はどんな話?——「最弱」の水魔法で称号の頂点「水帝」を目指す成り上がりファンタジー

劣等属性の水魔法しか使えないせいで家に幽閉された転生者ミズキが、自分だけの水魔法で世界の常識を覆していく異世界ファンタジーです。ざまぁ要素のある成り上がりものですが、芯にあるのは「居場所をなくした少年が家族を見つける話」だと私は読んでいます。

漫画第1巻の公式内容紹介は、この世界の前提をひと言で突きつけてきます。

水魔法――それはこの世界で「最弱」と蔑まれる属性。

出典: いずれ水帝と呼ばれる少年 ~水魔法が最弱? お前たちはまだ本当の水魔法を知らない!~(1) – ブックライブ(公式内容紹介), 2025年8月8日配信

ミズキは、よりにもよって火魔法の名門貴族の末弟に生まれました。水魔法の使い手というだけで忌まわしい子とされ、長い間閉じ込められて育ちます。ところが牢の中で独り磨いた水魔法は、この世界の常識では測れないものに化けていた。ここが物語の出発点です。

では、なぜ彼の水魔法だけが別物なのか。原作者のかたなかじさんは、カクヨムの作品紹介で答えをはっきり書いています。

地球の知識をふんだんにちりばめられた魔法は、ミズキを最強の称号”水帝”へと導いていく……。

出典: いずれ水帝と呼ばれる少年 ~水魔法が最弱? お前たちはまだ本当の水魔法を知らない!~(かたなかじ) – カクヨム – 作品紹介

鍵は「地球の知識」。ミズキは転生者で、前世のイメージをそのまま魔法に起こします。この世界の人たちが決まった魔法を学んで使うのとは、発想の出どころが違うわけです(詳しくは後半の「水帝」の章で)。

書籍版第1巻の感想を読書メーターで見ると、評価の分かれ目は分かりやすいです。グローリエルやララノアと家族になっていく日常の温かさ、多彩な水魔法のバトルを楽しんだ声がある一方で、修行の過程が省略気味で強さに没入しにくいという辛口の感想もありました。

作品の基本情報

項目内容
作品名いずれ水帝と呼ばれる少年 ~水魔法が最弱? お前たちはまだ本当の水魔法を知らない!~
原作かたなかじ(カクヨム発のWeb小説。第6回カクヨムWeb小説コンテスト 異世界ファンタジー部門〈特別賞〉受賞)
漫画版のクレジット原作:かたなかじ/構成:さくらもち/作画:相良ケイ/キャラクター原案:カラスロ/編集:アンブル編集部
レーベル・出版社COMICアンブル(ブックライブのコミックレーベル)/ライブコミックス
漫画の形式電子の分冊版(1冊=1話分。第1巻43ページ、以降は20〜25ページ)と【合本版】(描き下ろしおまけ付き)
漫画の配信開始2025年8月8日(分冊版第1〜4巻を同時配信)
漫画の状況連載中。第23巻まで配信(2026年9月23日時点)、第24巻は2026年9月25日配信予定
書籍版角川スニーカー文庫(イラスト:カラスロ)。第1巻が2021年12月1日発売、2巻以降は確認できない
Web版カクヨムで「連載中」表記・全102話(最終更新は2022年2月10日)
アニメ化発表なし(2026年9月時点)

主な登場人物

  • ミズキ=ウィリアム:主人公。劣等属性の水魔法の適性を持っていたため、名家ウィリアム家に生まれて間もなく幽閉される。水魔法の頂点「水帝」を目指す
  • ララノア:盗賊団に捕まっていたエルフの少女。恩人のミズキを、師匠グローリエルのもとへ案内する
  • グローリエル(グロー):風魔法を極め、かつて「風帝」の名を冠していたエルフ。今は前線を退き、エールテイル大森林で隠居している
  • アーク:ララノアのパートナーのグリフォン。体の大きさを自由に変えられる
  • エリー(エリザベート=イングラム):聖堂教会の一員で、セグレスの部下。雷魔法の素質は非常に高いが、制御しきれていない
  • セグレス:世界的に大きな権力を握る聖堂教会の一員。未知の水魔法を使うミズキを警戒する。漫画第23巻で「真の黒幕」として悪意を見せる
  • レイア:ミンクスの街にある冒険者ギルドのギルドマスター(漫画第12巻で登場)

主人公の家名は、スニーカー文庫の公式キャラクター紹介に合わせて「ウィリアム家」と書いています。カクヨムの作品紹介では「ウイリアム家」表記なので、検索するときは両方で試すと取りこぼしません。

おたくライター

【結論】: 「水属性だと髪の色でバレる世界」だと知ってから読むと、ミズキの堂々とした態度の意味が変わります。
なぜなら、原作Web版第18〜19話に出てくる武器屋の店主レギン(ドワーフと人族のハーフ)は、水属性の青い髪を帽子で隠して生きてきた人だからです。髪を隠さず「水帝になる」と言い切るミズキに心を動かされ、彼は秘蔵の剣の柄を譲ります。この場面を読んでから、第1巻で青い髪のまま家族の前に立つミズキの見え方が変わりました。

いずれ水帝と呼ばれる少年のキャラクター相関図(漫画第24巻時点)。主人公ミズキを中心に、師匠グローリエル、姉弟子ララノア、聖堂教会のエリーとセグレスの関係を図示

【漫画第1〜24巻】牢破りからセグレス戦まで、物語はどう進む?5つの山場で追うあらすじ

ここから先はネタバレを含みます!
漫画第24巻の公式内容紹介までの展開に触れます。原作Web版で補った部分は「原作Web版では」と明記しています。

物語は、牢破り→ララノア救出→グローリエルのもとで修行→ミンクスの街で冒険者に→聖堂教会との合同依頼→セグレス戦、の順に進みます。分冊版は1冊が1話分なので、24冊でおよそ24話。ここでは5つの山場に分けて追っていきます。

第1〜4巻:13歳で牢を破り、盗賊団を倒してエルフのララノアを救う

火魔法の名門貴族の末弟に生まれたミズキは、水魔法の使い手だというだけで長い間牢に幽閉されてきました。13歳のある日、ついに牢を破って自由を手にします(第1巻)。

原作Web版の第1話では、脱出の場面がもっと具体的に描かれています。ミズキは魔法「水竜」で扉を破り、父と兄たちが一斉に放つ火魔法を「竜の涙」の大雨で打ち消す。最後は「霧隠」の霧に紛れ、協力者が裏門に用意してくれた馬で屋敷を去ります。

ここの読後感は、正直かなり痛快でした。

第2巻では大人数の盗賊団が行く手を阻みます。ガキ一人、しかも最弱の水魔法だと侮る悪党たちに、ミズキは格の違いを見せつける。無一文の彼が「盗賊団のお宝をいただこう」とアジトに潜入するのが第3巻です。そこで囚われていたエルフの少女ララノアを助け、お礼に彼女が師匠と暮らす家へ招かれます(第4巻)。

第5〜8巻:元風帝グローリエルのもとへ——生まれて初めて知った「家族の温もり」

グリフォンのアークに乗って向かった先は、凶悪な魔物の巣窟とされるエールテイル大森林。その奥の家で待っていたのが、ララノアの師匠グローリエルです(第5巻)。ミズキは一目で、初めて出会う自分以上の実力者だと確信します。

第6巻は、少し笑える場面が入ります。食事の支度を待つあいだ、ミズキはアークや森の動物たちと遊んで時間をつぶす。料理を終えた二人が見たのは、大魔法使いのグローが叫ぶほどの光景でした。原作Web版では、はしゃぎすぎたミズキが辺り一面を水浸しにして、池まで作っています。

そして第7巻。壮絶な生い立ちを事もなげに語るミズキを、ララノアとグローリエルが思わず抱きしめます。原作Web版では、二人は涙を流しながら、いつまでもここにいていいと伝え、自分たちが家族だと言い切る。温かい食事を誰かと囲むのは生まれて初めて、というミズキの一言が効いています。

第8巻で、かつての風帝グローの厳しい修行を乗り越え、ミズキは旅立ちます。原作Web版では修行は5年。森の主と目される10メートル超のキングベアを単独で倒したことが、卒業の証になりました。

第9〜13巻:ミンクスの街で冒険者に。「水属性のガキ」という嘲笑をひっくり返す

目的地のミンクスの街に着いたミズキは、冒険者ギルドへ向かいます(第9巻)。実家での監禁と森での修行しか知らない彼には、街の景色の何もかもが新鮮です。

ところが冒険者登録の場で、周りから「水属性のガキ」と笑われる(第10巻)。水属性は最弱というのが、この世界の常識だからです。ケンカを売ってきた荒くれ冒険者との対決(第11巻)では、挨拶代わりの水魔法がまだ序章にすぎなかったことを、相手と観客が思い知らされます。

第12巻でギルドマスターのレイアが登場し、二人は互いの腹を探り合う。第13巻では、ミズキが大森林で難なく集めた素材の鑑定結果に、鑑定士たちが驚愕します。

この5冊は、偏見をひっくり返す気持ちよさを小刻みに味わう区間です。1冊20ページ前後の分冊版と相性がいいのも、このテンポの良さだと思います。

第14〜19巻:聖堂教会の少女エリーとの出会いと、冒険者ギルド×聖堂教会の「合同依頼」

宿を探すミズキに話しかけてきた可憐な少女は、絶大な権力を誇る組織「聖堂教会」の一員でした(第14巻)。その夜、彼女は酔っ払い同士のトラブルに巻き込まれます。居合わせたミズキは、誰も見たことのない水魔法の使い方で仲裁に入る(第15巻)。原作Web版では、酒場全体に冷たい霧を張り巡らせて室温を下げ、酔いを覚まさせて場を収めていました。

第16巻は、初クエストを前に訪れたドワーフの武器屋です。原作Web版では、店主のレギンが水属性の魔石を使った剣の柄をミズキに譲ります。魔力を流すと刀身が現れる、水属性の持ち主にしか使えない柄。ここから生まれるのが、のちの戦いで活躍する「水剣」です。

第17巻では、新米のミズキが高難易度クエストに異例の大抜擢を受けます。任務は冒険者ギルドと聖堂教会の「合同依頼」でした。同行することになった聖堂教会の少女エリーは、第18巻で雷魔法の真価を見せます。境遇の似た二人は、次第に心を許していく(第19巻)。けれど公式紹介文は、それが嵐の前の静けさだとはっきり書いています。

第20〜24巻:森の罠とアイアンデーモン、そして「真の黒幕」セグレス

一見静かな森に仕組まれた巧妙な罠を、ミズキとエリーだけが見抜きます(第20巻)。正体不明の黒幕を排除しようと森の最奥部へ急ぐ二人。そこで目撃したのは、本来いるはずのない強大な魔物でした(第21巻)。

正体は、本来は魔界にしか存在しない魔物アイアンデーモン。強大な敵の出現にエリーが戸惑う中、ミズキは単身での接近戦に打って出ます(第22巻)。

アイアンデーモンを倒した二人の前に姿を現すのが、聖堂教会のセグレスです(第23巻)。雰囲気は明らかにこれまでと違う。底知れぬ悪意を放つ彼が「真の黒幕」だと、公式紹介文は明言しています。

第24巻(2026年9月25日配信予定)では、セグレスが召喚したアイアンデーモンの大群を、ミズキの「大水竜」が一瞬で呑み込みます。孤立したセグレスに追撃を叩き込み、紹介文の締めは「これにて決着か――!?」。決着そのものは、第25巻以降に持ち越しです。

第24巻をどのストアで読めるかは、後半のストア比較で整理しました。

おたくライター

【結論】: 第24巻の「大水竜」を読む前に、第1巻の牢破りの場面を読み返しておくのがおすすめです。
なぜなら、大水竜は第1巻で塔の扉を破った「水竜」を強化した魔法だからです(原作Web版第26話で明言)。牢を壊した魔法が、数年後に魔界の魔物の大群を呑み込む。私はここで初めて「第1話の水竜は伏線だったのか」と気づきました。

なぜ最弱の水魔法で最強になれる?「水帝」の意味とミズキの強さの秘密

水帝は、属性ごとに与えられる称号「聖・王・帝」の最上位です。水属性でこの称号を得た者は、まだ一人もいません。ミズキの強さの源は、前世の知識をそのまま魔法にする発想にあります。

「水帝」とは?属性の頂点に立つ3つの称号の最上位

原作Web版第7話によると、この世界では属性を極めた上位三人に称号が与えられます。火属性なら下から火聖・火王・火帝、風属性なら風聖・風王・風帝です。

そして水魔法は、歴史上もっとも弱い劣等属性とされてきました。水聖・水王・水帝のどの称号も、得た者は一人もいない。つまり「水帝」は、誰も座ったことのない空席です。スニーカー文庫の公式シリーズページも、作品の軸をひと言でこう打ち出しています。

最弱の水魔法で最強の”水帝”に成り上がる!!

出典: いずれ水帝と呼ばれる少年 | シリーズ紹介 | スニーカー文庫(ザ・スニーカーWEB) – KADOKAWA

師匠のグローリエルは、何百年も前に風帝の称号を持っていた人です。弟子入りを願い出た食卓で、ミズキは「水魔法を極めて、いつか水帝になる」と宣言します。前人未到の称号を、かつての頂点の目の前で掲げたわけです。ここで物語のゴールが一本の線になります。

ミズキの水魔法はなぜ別次元なのか——前世の知識と、牢の中の独学

原作Web版で分かる理由は、大きく3つあります。

1つ目は転生時の補正。ミズキの前世の名は水瀬水樹で、名前に「水」が二つ入っていたことから、水属性の才能と多大な魔力を与えられました(第1話)。

2つ目は独学の時間です。塔に閉じ込められたミズキを不憫に思った使用人たちが、こっそり魔法の本を差し入れていました。水魔法はほとんど研究されていない属性だったので、彼は手探りで自分の魔法を生み出していきます。

3つ目が一番大きい。ミズキは前世のイメージを、そのまま魔法に起こします(第30話)。この世界の魔法は決まったものを学んで使うのが普通で、彼の魔法はすべてオリジナルです。大水竜がずんぐりしたドラゴンではなく細長い竜の姿なのも、日本の竜をイメージしているからでした。

手札の多さも、この発想から来ています。水で周囲を感知する「水覚」、攻撃を防ぐ「水壁」、指先から撃つ「水弾丸」、そして武器屋でもらった柄から生まれる「水剣」。女神が授けた収納能力と合わせて、戦い方の引き出しが多いのが本作のバトルの見どころです。

もう一つ付け加えると、グローリエルは属性が違うため、水魔法そのものは教えていません。教えたのは魔力の使い方です(第7話)。発想はミズキ自身、それを支える土台を師匠が固めた。二人の関係が「師弟」でありながら「家族」でもあるのは、この距離感があるからだと思います。

漫画は「13歳で牢破り」、原作Web版は「8歳で脱出・13歳で旅立ち」——年齢の違いに注意

見落としやすい違いが一つあります。漫画第1巻の公式紹介文は「13歳のある日、ついに牢を破り」です。一方、原作Web版では3歳の属性選別の儀式で水属性と判定され、5年間塔に閉じ込められた末、8歳で脱出します。そこからグローリエルのもとで5年修行し、13歳で旅立つ流れです(第2話・第8話・第9話)。

どちらが正しいという話ではありません。漫画は漫画の時間軸で読めば、話はきちんとつながります。ただ、原作と行き来するときは年齢の数字だけで場面を照合すると混乱するので、出来事で照らし合わせてください。

おたくライター

【結論】: 原作Web版から入った人は、漫画第1巻の「13歳」で一度立ち止まるはずです。年齢ではなく「牢破り」「修行を終えて旅立ち」という出来事で対応を取ると迷いません。
なぜなら、私自身がWeb版の「8歳で脱出」を覚えたまま漫画第1巻を開き、「修行の5年はどこへ?」と混乱したからです。漫画第8巻の「修行を乗り越え、旅立ちの時」を基準にすると、両者の筋はきれいに重なりました。

エリーとセグレスは何者?聖堂教会の少女と「真の黒幕」の正体【原作Web版のネタバレあり】

ここから先は原作Web版の核心ネタバレを含みます!
漫画ではまだ描かれていない、セグレスの正体と決着に触れます。漫画だけで楽しみたい方はご注意ください。

エリーは、原作でエリザベート=イングラムと名乗る聖堂教会の雷魔法使いです。セグレスは原作Web版で、正体が魔族だと明かされます。

エリーの本名は「エリザベート=イングラム」——宿と酒場の少女と同一人物

スニーカー文庫の公式キャラクター紹介には「エリー」という名前は無く、「エリザベート=イングラム」が載っています。聖堂教会の一員でセグレスの部下、雷魔法の素質は非常に高いが制御しきれていない、という紹介です。

漫画の紹介文で「エリー」の名前が出るのは第18巻から。所属も雷魔法も一致しますが、紹介文だけでは同じ人物かどうか断定できません。

答えは原作Web版第20話にあります。合同依頼で一人参加のミズキに同行を申し出た少女が、自分はエリザベート=イングラムだと名乗り、エリーと呼んでほしいと伝える。昨日の酒場の礼も言うので、宿の前(第14話)と夜の酒場(第16話)で会った少女と同じ人物だと分かります。彼女は「次の雷聖候補」を自称する実力者で、ミズキとは同い年です(第22話)。

漫画第19巻の紹介文にある「境遇の似たミズキとエリー」の意味も、原作Web版で分かります。エリーは地方の小さな貴族の六人兄弟の末っ子で、家を出る理由として聖堂教会に入った少女でした(第31話)。家に居場所がなかった点で、二人はよく似ています。漫画版で本名がいつ示されるかは、公式紹介文からは分かりません。

セグレスはなぜ「真の黒幕」なのか——原作Web版で明かされる正体

公式キャラクター紹介の段階で、セグレスは「未知の水魔法を使うミズキに警戒の念を抱いている」人物でした。漫画第23巻では、その警戒が底知れぬ悪意に変わります。

原作Web版で明かされる理由はこうです。アイアンデーモンを倒した直後、セグレスは馬にも乗らず、ただ一人で拍手しながら現れる(第25話)。第26話で目が赤黒く光り、口調が一変します。同行していた聖堂教会の者たちはすでに命を奪われていて、アイアンデーモンを生み出す「卵」=依り代にされていました。森の魔素が異様に濃かったのも、デーモンをこちら側に留めておくため。孵ったアイアンデーモンは五十体にのぼります。

そしてセグレス自身の正体は魔族でした。漫画第24巻の「大水竜で大群を呑み込む」場面は、原作Web版ではこの直後にあたります。

決着は第29話です。闇の魔力をまとうセグレスに、普通の水竜は通じません。ミズキは、魔族の弱点で千年以上前に失われたとされる特別な水「聖神水」を拳にまとわせて追い詰めます。最後は五つの力を束ねた「五首の竜(ヒュドラ)」でセグレスを倒しました。途中でミズキが「水魔法の真実」を知っていると口にするのも、見逃せない一言です。

ただし、漫画が原作Web版と同じ展開をたどるとは限りません。年齢の設定が違うように、漫画独自の変更が入る可能性はあります。ここに書いたのは、あくまで原作Web版で確認できた範囲です。

聖堂教会はこの先どう関わる?

原作Web版では、事件のあとも聖堂教会への疑いは晴れません。帝・王・聖の魔法使いを多く輩出する一方で、途中で行方が分からなくなる者も少なくない組織だと、ミズキはグローリエルから聞いていました(第31話)。ギルドマスターへの報告の場では、教会そのものが魔族の隠れ蓑である可能性まで話題にのぼります(第34話)。

エリーは聖堂教会に戻らず、ミズキと正式にパーティを組む道を選びます。二人はエールテイル大森林へ帰り、エリーはグローリエルの胸で泣いたあと、ララノアから「うちの家族」として迎えられる(第35〜37話)。ミズキが第7話で受け取った温もりが、ここでエリーに手渡されるわけです。第一章の締めとして、私はこの流れがいちばん好きです。

おたくライター

【結論】: 「エリー」と「エリザベート」は同じ少女です。公式キャラ紹介と漫画の紹介文を見比べて別人だと思った人は、原作Web版第20話を読むと一発で整理できます。
なぜなら、私も最初は漫画第18巻の「エリー」と公式紹介の「エリザベート=イングラム」を別のキャラクターだと思い込んでいたからです。第20話で彼女が名乗る場面を読んで、宿の前の少女・酒場の少女・合同依頼の同行者が一本につながりました。

漫画の続きは原作のどこで読める?書籍版1巻・カクヨム版全102話との関係

漫画第24巻の展開は、原作カクヨム版の第26〜27話あたりに当たります。続きを先に知りたいなら、無料で読めるカクヨム版が最短です。

漫画とカクヨム版の対応(目安)

分冊版の公式紹介文とカクヨム版の本文を突き合わせると、対応はおおむね次のとおりです(公式の対応表ではなく、筆者の照合による目安です)。

漫画(分冊版)カクヨム版(Web版)主な出来事
第1巻第1話牢破り
第2〜4巻第2〜4話盗賊団・アジト・ララノア救出
第5〜8巻第5〜8話エールテイル大森林・弟子入り・旅立ち
第9〜13巻第9〜13話ミンクスの街・冒険者登録・レイア・素材買取
第14〜17巻第14〜19話聖堂教会の少女・酒場・武器屋・合同依頼
第18〜22巻第20〜25話エリー同行・森の異変・アイアンデーモン
第23〜24巻第25〜27話セグレス登場・大水竜

カクヨム版の第一章は全37話です。漫画はそのうち第27話あたりまで来ていて、セグレスとの決着(第29話)とエリーが家族に迎えられる章の締め(第37話)は、まだこの先にあります。

原作Web版の第二章・第三章では何が起きる?

核心は伏せて、舞台だけ紹介します。第二章(第38〜87話)は、エリーの修行開始から半年後が舞台です。ミズキは寂れた港町を訪れ、街の出身の魔法使いの少女ユースティアと出会います。魔法陣と魔族が絡む事件を追う章です。

第三章「水の王国」(第88〜102話)では、グローリエルの勧めで水の王国プレアディスへ向かいます。ところが到着した一行が目にしたのは、水が失われた砂地と廃墟でした。原因は大きな水の魔導石が壊れたこと。水魔法の使い手が、水を失った王国を訪れる章です。

注意点が一つあります。カクヨム版は全102話・289,905文字で、作品ページの表記は「連載中」のまま。第102話は戦いの途中の場面で止まっていて、2022年2月10日の更新を最後に動いていません。先読みするなら、未完であることを承知のうえで読んでください。

書籍版(角川スニーカー文庫)は1巻のみ——2巻は出ていない

書籍版は、2021年12月1日に角川スニーカー文庫から発売された第1巻(328ページ・定価748円)だけです。2026年9月時点で、2巻の刊行は確認できません。カクヨム版の第1話の後書きにも、1巻の発売告知が載っています。

書籍版第1巻が、カクヨム版のどこまでを収録しているかは公式に示されていません。読書メーターの感想には、エリザベートとの出会いや旅立ち後の宿の場面に触れたものがありますが、正確な範囲は分からないままです。「漫画の続き」を確実に追うなら、話数で位置が分かるカクヨム版のほうが確実だと思います。

おたくライター

【結論】: 漫画第24巻の先を原作で読むなら、カクヨム版の第25話から読み始めると重複が少なく、流れも取り戻しやすいです。
なぜなら、第23〜24巻の内容がカクヨム版の第25〜27話とほぼ重なるからです。私は最初に第28話から読んで、セグレスの口調が変わる瞬間(第26話)を読み飛ばしてしまいました。数話さかのぼるだけで、黒幕が正体を現す流れの怖さがまるで違います。

『いずれ水帝と呼ばれる少年』を読むならどこ?分冊版と合本版の違い【電子書籍ストア比較】

ブックライブ・Kindle・BOOK☆WALKER・ブッコミ・漫画全巻ドットコムなど、主要な電子書籍ストアで配信中です(コミックシーモアやebookjapanにもあります)。最新巻を追うなら分冊版、序盤をまとめて読むなら合本版を選びます。

本作の分冊版は1冊20ページ前後です。第9〜13巻のように、1冊ごとに「嘲笑→逆転」の見せ場が一つずつ入る構成なので、少しずつ買い足しても物足りなさを感じにくい。私は配信日に1冊ずつ読む派ですが、第20〜24巻の森の最奥部の攻防だけは、まとめて読んだほうが息が続きます。

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表の中で迷ったら、ブックライブが第一候補です。コミカライズ版の配信元レーベル(COMICアンブル)のストアで、分冊版・合本版・原作の書籍版が一か所で揃います。期間限定で序盤の話が無料になるキャンペーンが行われることもあるので、まず無料分で絵柄と相性を確かめられます(内容は時期によって変わります)。

ただ、本作はブックライブだけの独占配信ではありません。すでに使い慣れたストアがあるなら、ポイントやクーポンを持っている側で揃えるのも十分ありです。ストアによって配信巻数がずれることがあるので、最新巻は各ストアで確認してください。

分冊版と合本版の違い——同じ話を二重に買わないために

分冊版は1冊が1話分で、「第N巻」がそのまま第N話にあたります。一方の【合本版】(描き下ろしおまけ付き)は、複数の話を1冊にまとめた版です。ブックライブの商品ページに、収録範囲が明記されています。

  • 合本版第1巻:第1話〜第4話を収録(114ページ・2026年1月9日配信)
  • 合本版第2巻:第5話〜第10話を収録(124ページ・2026年3月13日配信)
  • 合本版第3巻:第11話〜第16話を収録(121ページ・2026年8月14日配信)

つまり合本版は、分冊版の第16巻までの内容に描き下ろしのおまけを付けたものです。第17巻以降の内容は、2026年9月23日時点ではまだ合本版に収録されていません。合本版で第16話まで読み、そこから分冊版の第17巻へ乗り換えるのが、重複の出ない読み方になります。

もう一つ、きら星ポータル(きらポ)のCOMICアンブル作品ページでも一部の話が無料で公開されています。ただし話数の数え方が分冊版とは違い、2026年9月14日の更新で「第19話」でした。分冊版の巻数と照らし合わせるときは、数字だけで判断しないよう注意してください。

原作の文庫本を中古で探すなら

漫画は紙の単行本が確認できないので、紙で手元に置けるのは書籍版(角川スニーカー文庫)の第1巻だけです。水魔法の元になった設定を文章で読みたい人や、カラスロさんのイラストを紙で持っておきたい人は、中古・フリマで探す手もあります。

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おたくライター

【結論】: カートに入れる前に、タイトル末尾の括弧書きを必ず見てください。「(描き下ろしおまけ付き)」と付いているのが合本版です。
なぜなら、私は分冊版の第1〜4巻と合本版の第1巻を、同じ作品の別の巻だと思って両方カートに入れかけたからです。合本版第1巻の中身は分冊版の第1〜4話そのもの。ページ数(114ページ)を見て、ようやく気づきました。

📥 保存版:漫画第1〜24巻 あらすじ早見表

分冊版24冊の配信日と主な出来事を、公式内容紹介から1枚にまとめました。どの巻から買い足すかを決めるときに、スクショして使ってください。

巻電子版配信日主な出来事(公式紹介文より)初登場・キーワード
第1巻2025年8月8日火魔法の名門の末弟ミズキが、13歳で牢を破るミズキ・水帝
第2巻2025年8月8日行く手を阻む盗賊団に、水魔法で格の違いを見せる盗賊団
第3巻2025年8月8日無一文のミズキが、お宝を狙って盗賊団のアジトへ潜入アジト
第4巻2025年8月8日囚われていたエルフの少女を救い、師匠と暮らす家へ招かれるララノア
第5巻2025年8月22日グリフォンでエールテイル大森林へ。師匠グローリエルと出会うグローリエル
第6巻2025年9月12日アークや森の動物と遊ぶミズキを見て、グローが叫ぶアーク
第7巻2025年9月26日生い立ちを語るミズキを二人が抱きしめる。初めての家族の温もり家族
第8巻2025年10月10日かつての風帝グローの修行を乗り越え、旅立つ風帝
第9巻2025年10月24日ミンクスの街に到着し、冒険者ギルドを目指すミンクスの街
第10巻2025年11月28日冒険者登録で「水属性のガキ」と嘲笑される冒険者ギルド
第11巻2025年12月12日ケンカを売ってきた荒くれ冒険者と対決する荒くれ冒険者
第12巻2025年12月26日ギルドマスターが姿を現し、互いの腹を探り合うレイア
第13巻2026年1月23日大森林で得た素材の鑑定結果に、鑑定士たちが驚く素材買い取り所
第14巻2026年2月27日宿を探すミズキに、聖堂教会の少女が話しかける聖堂教会
第15巻2026年3月13日夜の街でトラブルに巻き込まれた少女を、水魔法で仲裁酒場
第16巻2026年4月10日初クエストを前に、ドワーフが営む武器屋へ武器屋
第17巻2026年4月24日高難易度クエストに抜擢。冒険者ギルドと聖堂教会の合同依頼合同依頼
第18巻2026年5月22日同行する聖堂教会の少女エリーの、雷魔法の真価が明らかにエリー
第19巻2026年6月12日境遇の似たミズキとエリーが、次第に心を許していく嵐の前の静けさ
第20巻2026年6月26日森に仕組まれた罠を二人だけが見抜き、最奥部へ正体不明の黒幕
第21巻2026年7月10日最奥部で、いるはずのない強大な魔物を目撃する強大な魔物
第22巻2026年8月14日魔界の魔物アイアンデーモンに、ミズキが単身で接近戦アイアンデーモン
第23巻2026年9月11日アイアンデーモンを倒した二人の前に、セグレスが悪意とともに現れるセグレス・真の黒幕
第24巻2026年9月25日(配信予定)召喚された大群を「大水竜」が呑み込み、孤立したセグレスに追撃大水竜

よくある質問(FAQ)

いずれ水帝と呼ばれる少年の漫画は何巻まで出てる?完結してる?

完結していません。2026年9月23日時点で、ブックライブの分冊版は第23巻まで配信中で、第24巻は9月25日配信予定です。まとめて読める【合本版】(描き下ろしおまけ付き)は第3巻(第11〜16話を収録)まで出ています。紙の単行本は確認できません。

原作のラノベは何巻まで出てる?2巻は?

書籍版は、角川スニーカー文庫から2021年12月1日に出た第1巻だけです。2026年9月時点で、2巻の刊行は確認できません。物語の続きは、カクヨムのWeb版(全102話)で読めます。ただしWeb版も2022年2月以降は更新されていません。

漫画の続きを原作で読むならどこから?

カクヨム版の第25話あたりから読むのがおすすめです。漫画第23〜24巻の展開は、カクヨム版の第25〜27話とほぼ重なります(筆者の照合による目安)。漫画と原作では年齢設定など細部が違う箇所もあるので、出来事で位置を合わせると迷いません。

エリーとエリザベートは同じ人?

原作では同じ人物です。カクヨム版第20話で、聖堂教会の少女が「エリザベート=イングラム」と名乗り、エリーと呼んでほしいと伝えます。漫画では第18巻の公式紹介文に「エリー」として名前が出ていますが、本名がいつ示されるかは紹介文からは分かりません。

いずれ水帝と呼ばれる少年はブックライブでしか読めない?

いいえ、ブックライブだけではありません。コミカライズ版はブックライブのレーベルCOMICアンブルの作品ですが、Kindle・BOOK☆WALKER・ブッコミ・漫画全巻ドットコムのほか、コミックシーモアやebookjapanでも配信されています。ストアによって配信巻数がずれることがあるので、最新巻は各ストアで確認してください。

アニメ化はしてる?

していません。2026年9月時点で、アニメ化の発表は確認できず、スニーカー文庫の公式シリーズページにも映像化の告知は載っていません。映像で観る手段は今のところ無いので、物語を追うなら漫画(分冊版・合本版)か、原作の書籍版・カクヨム版になります。

漫画の作画は誰?さくらもちさんは何を担当している?

作画は相良ケイさんです。さくらもちさんは構成の担当で、作画ではありません。キャラクター原案は、書籍版のイラストも手がけたカラスロさんです。原作はかたなかじさんで、編集はアンブル編集部が担当しています。

分冊版と合本版はどっちを買えばいい?

最新の展開を追うなら分冊版、序盤をまとめて読むなら合本版です。合本版は第1巻が第1〜4話、第2巻が第5〜10話、第3巻が第11〜16話を収録し、描き下ろしのおまけが付きます。第17話から先は分冊版で読みましょう。

まとめ

『いずれ水帝と呼ばれる少年』は、「最弱」と蔑まれる水魔法の使い手ミズキが、前世の知識から生まれた自分だけの魔法で常識を覆し、誰も座ったことのない「水帝」を目指す物語です。

漫画は、聖堂教会の少女エリーと組んだ合同依頼の先で「真の黒幕」セグレスにたどり着き、第24巻(2026年9月25日配信予定)でその戦いが山場を迎えます。

原作Web版では、エリーの本名とセグレスの正体、そして決着までがすでに描かれています。先を知りたい人はカクヨム版の第25話あたりから、漫画で追いたい人は分冊版(第16話まではまとめ読みできる合本版でも)から。家に居場所のなかった少年が、どんな「家族」を手に入れていくのか。第24巻の配信日を楽しみに待ちましょう。

参考文献・出典

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