【STEINS;GATEネタバレ】まゆりと紅莉栖は本当に両方助かるのか?世界線とトゥルーエンドの仕組みを解説

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STEINS;GATEのネタバレ解説記事アイキャッチ。時間移動と世界線をモチーフにしたSF的キービジュアル

結論から言うと、『STEINS;GATE』(全24話)の結末はトゥルーエンドです。岡部倫太郎が「過去の事実を変えず、結果だけを変える」作戦を成功させ、まゆりと紅莉栖の両方が生き残る「シュタインズ・ゲート世界線」へ到達します。誰かを見殺しにする苦い終わりではありません。

ただし、ここに辿り着くまでには一度では飲み込みにくい世界線のロジックがあります。「α世界線って何?」「Dメールとタイムリープって違うの?」「なぜまゆりは何度も死ぬの?」——この記事では、多くの人がつまずく順番に沿って核心を整理していきます。

この記事はアニメ『STEINS;GATE』第1作(全24話)の結末まで含む重大なネタバレを含みます。未視聴で結末を知りたくない方はご注意ください。

💡この記事でわかること
  • まゆりと紅莉栖が両方助かるトゥルーエンドの結論
  • α・β・シュタインズゲート世界線の違いと分岐の仕組み
  • Dメール・タイムリープ・タイムマシンの違い(混乱ポイント整理)
  • なぜまゆりが何度も死ぬのか(運命の収束)
  • オペレーション・スクルドの仕掛けを噛み砕いた解説
  • 鈴羽・ジョン・タイター・IBN5100・SERNなど主要伏線の回収
  • 劇場版・ゼロとの繋がりと見る順番
  • STEINS;GATEを今すぐ見られる配信サービス
目次

まず結論:STEINS;GATEのトゥルーエンドはどうなる?

『STEINS;GATE』のトゥルーエンドでは、椎名まゆりも牧瀬紅莉栖も死なずに生き残ります。岡部はどちらか一方を諦める二者択一を突破し、両方を救う「シュタインズ・ゲート世界線」へ到達して物語が締めくくられます。

この作品が難解に感じられるのは、ゴールである「両方を救う」ために、岡部が複数の並行世界(世界線)を行き来しながら、たった一つだけ存在する細い道を探し当てる構造になっているからです。物語は大きく分けて、

  • β世界線(物語が始まる世界)
  • α世界線(ある一通のメールで突入してしまう、まゆりが死に続ける世界)
  • シュタインズ・ゲート世界線(αでもβでもない、両方が助かる第三の道)

という三層を移動していきます。鍵になるのが、終盤で岡部が実行する「オペレーション・スクルド」という作戦。これは「過去に起きた事実そのものは変えず、その結果だけをすり替える」という発想の転換です。

まずはこの全体像を頭の隅に置いておいてください。ここから一つずつ「なぜそうなるのか」を解きほぐしていきます。

そもそも『世界線』とは何か——α・β・シュタインズゲートの違い

世界線とは、「起きた出来事が少しずつ異なる、いくつもの並行世界」のことです。本作では世界の状態を「世界線変動率(ダイバージェンス)」という数値で表し、この数値が 1%以上動くと、別の世界線へ移った とみなされます。研究所にある「ダイバージェンスメーター」という装置が、この変動率をニキシー管の数字で表示します。

岡部たちが体験する世界線は、ざっくり三層に分けて理解すると一気に整理できます。

β世界線(物語の出発点)

物語が始まる世界です。ここでは紅莉栖がある事情で命を落とす運命にあります。岡部はこの事実を変えようとして、過去へ「紅莉栖の死を伝えるメール」を送ってしまいます。これが運命の分岐点になります。

α世界線(まゆりが死に続ける世界)

紅莉栖の死を伝えたメールによって突入してしまう世界線です。ここでは紅莉栖は生きていますが、代わりに まゆりの死がどうしても避けられません。岡部はこの世界で、何度もまゆりを失う地獄を味わうことになります。

シュタインズ・ゲート世界線(第三の道)

αでもβでもない、まゆりも紅莉栖も両方が生き残る理想の世界線です。物語のゴールであり、岡部が最後に到達する場所です。SERNによる世界支配も第三次世界大戦も起こらない未来でもあります。

ここで押さえておきたいのが、α・βという呼び方の意味です。これは「世界線変動率が1%の壁を境にグループ分けされている」ことを表しています。変動率がおおむね0%台ならα系、1%台ならβ系というように、1%の壁を跨ぐと別系統の世界線へ移った、というイメージです。岡部が研究所のダイバージェンスメーターの数字を気にするのは、自分が今どの系統の世界線にいるのかを、この数値で確認しているからです。だから終盤、メーターの数字がこれまでと違う桁に到達した瞬間が、「ついにαでもβでもない領域=シュタインズ・ゲート世界線へ踏み込んだ」という決定的な合図になります。数字一つに物語の重みが乗る、本作ならではの演出です。

つまりこの物語は、二つのジレンマを抱えたまま進みます。「紅莉栖を助けようとしたらまゆりが死ぬ(α)」「まゆりを助けようとしたら紅莉栖が死ぬ(β)」。その両方を超える一本道(シュタインズ・ゲート世界線)を探す旅なのです。

なお、本作には「Ω(オメガ)世界線」など他の世界線が言及される場面もありますが、本編で岡部が実際に行き来する中心はあくまでβ・α・シュタインズ・ゲートの三層です。まずはこの三つさえ押さえれば、物語の幹は完全に追えます。細かい世界線の枝葉は、2周目以降に拾っていけば十分です。

おたくライター

初見で混乱する最大の原因は「αとβ、どっちが良い世界なんだっけ?」が途中で分からなくなることです。「β=紅莉栖が死ぬ/α=まゆりが死ぬ」とだけメモして観ると、終盤の駆け引きが一気にクリアになります。筆者も2周目でようやくこの整理ができました。

なぜ岡部だけが記憶を保持できる?リーディングシュタイナーの意味

世界線が移動すると、本来であればそこにいる人々の記憶も「移動後の世界の記憶」に上書きされます。周囲の人間は、世界線が変わったことにすら気づきません。ところが岡部倫太郎だけは、 世界線が移動しても“移動する前の記憶”を保持できる 特異な体質を持っています。これが「リーディングシュタイナー」です。

この設定が、物語の感情の核になっています。世界線を一つ動かすたびに、岡部だけが「さっきまでの世界で起きたこと」を覚えている。まゆりが死んだ世界の記憶も、紅莉栖と築いた関係の記憶も、彼一人の中にだけ残り続けます。

だからこそ岡部は、誰にも理解されないまま、たった一人で運命と戦い続けなければなりません。仲間たちは何も覚えていない。彼だけが、失われたものの重さを知っている。この「孤独」こそが、終盤で岡部が壊れかけていく説得力を生み、最後に全てを救おうとする決意の尊さを際立たせています。

リーディングシュタイナーは単なる便利な超能力ではなく、「記憶を持つ者の責任と孤独」を描くための装置として機能しているのです。

Dメール・タイムリープ・タイムマシンは何が違う?混乱ポイント整理

本作には「過去に干渉する手段」が複数登場します。これらを混同すると一気に話が分からなくなるので、ここで明確に区別しておきましょう。三つはまったくの別物です。

Dメール(過去を“改変”する文章メール)

未来ガジェット研究所が偶然作り出した、過去へ送れる「文章メール」です。最大の特徴は、 送った瞬間に過去そのものが書き換わり、世界線が変わってしまう こと。便利に見えて、副作用として歴史を歪めてしまう諸刃の剣です。物語前半は、このDメールを送っては予想外の結果を招く実験の連続で進んでいきます。

タイムリープ(記憶だけを過去の自分へ送る)

紅莉栖が理論を完成させた「タイムリープマシン」によって可能になる手段です。Dメールと違って物体も身体も動かしません。送るのは “記憶(意識)”だけ で、過去の自分の脳へ現在の記憶を飛ばします。これにより岡部は、同じ数時間を何度もやり直せるようになります。

タイムマシン(人間を物理的に運ぶ)

鈴羽が未来から持ち込んだ、人間そのものを別の時代へ運ぶ装置です。Dメールやタイムリープが「情報・記憶」を送るのに対し、これは 肉体ごと時間移動する 本格的なマシンです。

整理すると、

手段送るもの効果
Dメール過去への文章メール過去が改変され世界線が変わる
タイムリープ記憶(意識)のみ同じ時間をやり直せる
タイムマシン人間の肉体別の時代へ物理移動する

この三つを「何を送るのか」で区別できれば、終盤で岡部がどの手段を使って何をしているのかが一気に見通せるようになります。

補足すると、物語の前半はDメールによる「実験回」が中心です。漆原るかやフェイリスといった研究所メンバーの願いを叶えようとDメールを送るたびに、世界が少しずつ書き換わっていきます。一見すると寄り道のようなこれらのエピソードも、後半で「Dメールを取り消す(リーディングシュタイナーで元に戻す)」ための布石になっています。前半で送ったDメールを一つずつ回収していく作業が、まゆり救出の前提条件になるのです。だからこそ序盤の日常パートは、退屈に見えて実は全部が伏線——という構造になっています。

おたくライター

個人的に一番つまずいたのがここでした。「タイムリープでやり直してるのに、なんで世界線は変わらないの?」という疑問は、タイムリープが“記憶しか送っていない=歴史を改変していない”と分かれば氷解します。Dメールだけが世界線を動かす、と覚えておくのがコツです。

なぜまゆりは何度も死ぬのか——“運命の収束”という絶望

α世界線に入った岡部を待っているのは、「まゆりがどうやっても死んでしまう」という残酷な現実です。岡部はまゆりを救おうと、死の原因を取り除くためのDメールを送ったり、タイムリープで時間を巻き戻したりします。ところが——原因を一つ潰しても、 まったく別の手段でまゆりは死んでしまう のです。

これが本作のキーワード「アトラクタフィールド(収束する運命)」です。α世界線では「まゆりの死」という結末そのものが世界に強く固定されており、細かい原因を変えても、世界が帳尻を合わせるように同じ結末へ収束していきます。電車にはねられたり、転落したり、撃たれたり——手段は変わっても、まゆりは死ぬ。

岡部はタイムリープで同じ数時間を何度も繰り返し、そのたびにまゆりの死を目の当たりにします。救えると信じて挑み、また失う。この「繰り返される喪失」の描写が、岡部の精神を少しずつ削っていきます。明るく振る舞っていた鳳凰院凶真の仮面が剥がれ、一人の青年が絶望に飲み込まれていく終盤の演技は、本作屈指の名シーンとして語られます。

なぜこの“運命の収束”という設定が効いているのか。それは、「努力すれば必ず報われる」という安易な物語を拒否しているからです。何度やり直しても届かない壁を前に、それでも岡部が立ち上がる——そのカタルシスを最大化するための「絶望の底」が、ここで丁寧に描かれているのです。

おたくライター

α世界線のまゆり救出パートは、観ていて本当に苦しくなります。筆者は「もう無理なんじゃないか」と何度も思いました。でも、この苦しさを通過するからこそ終盤の決断が刺さります。中盤がつらくて離脱しそうな人ほど、ここを越えてほしいと思います。

まゆりか紅莉栖か——避けられないジレンマと“第三の道”

岡部はやがて、まゆりを救う方法に気づきます。それは、 α世界線から元のβ世界線へ戻ること。具体的には、物語の最初に送ってしまった「紅莉栖の死を伝えるDメール」を取り消せばいい。そうすればα世界線そのものに入らずに済み、まゆりは死なずに済みます。

しかしここに、本作最大のジレンマが立ちはだかります。最初のDメールを取り消すということは、β世界線に戻るということ。そして β世界線では、紅莉栖が死ぬ運命にある のです。

つまり、

  • α世界線にとどまれば → 紅莉栖は生きるが、まゆりが死ぬ
  • β世界線へ戻れば → まゆりは生きるが、紅莉栖が死ぬ

どちらを選んでも、岡部は大切な誰かを失う。これは「二者択一」という、逃げ場のない選択です。一度は紅莉栖を諦めてβ世界線へ戻ろうとする岡部ですが、その決断の重さに心が折れかけます。

この絶望的な袋小路を破るのが、未来の自分から届く一通のヒントでした。岡部の前に、 未来(紅莉栖を救えなかったβ世界線の2025年)の岡部自身から送られたムービーメール が現れます。そこに示されていたのが、「どちらも諦めない第三の道」——過去の事実を変えず、結果だけを変えるという発想でした。

二択だと思っていた問題に、実は隠された第三の選択肢があった。この「発想の転換」こそが、STEINS;GATEという物語の知的な面白さの頂点です。

オペレーション・スクルドの仕掛けを噛み砕く

「過去の事実は変えず、結果だけを変える」——言葉だけでは禅問答のようですが、具体的には何をしたのか。これがクライマックスの作戦「オペレーション・スクルド」です。順を追って噛み砕きます。

前提:なぜ“事実を変えてはいけない”のか

β世界線で紅莉栖が死ぬという出来事は、過去の岡部(当時の自分)がしっかり目撃しています。もしこの出来事を完全になかったことにしてしまうと、「紅莉栖の死を伝えるDメール」を送る動機が消え、これまでの全ての因果が崩れてしまいます。だから岡部は、 “紅莉栖は刺された”という事実は残したまま、実際には死なせない という、針の穴を通すような綱渡りをしなければなりません。

作戦の流れ

  1. 岡部は、紅莉栖が刺される事件の現場へ向かう。
  2. ただし、その場には「これから紅莉栖の死を目撃することになる“過去の自分”」もいる。 過去の自分に見つかってはいけない。見つかれば「紅莉栖が助かった」という事実が過去の自分に知られ、因果が変わってしまうからだ。
  3. 岡部は過去の自分の視界をかいくぐりながら紅莉栖を救出し、 血糊などを使って“刺殺された”ように見せかける
  4. 駆けつけた過去の自分は「紅莉栖が刺されて死んだ」と誤認する。これで「目撃した事実」は守られる。
  5. しかし実際の紅莉栖は生きている——“結果”だけがすり替わった。

この一連の作戦が成功することで、歴史の整合性を保ったまま紅莉栖が生存し、まゆりも死なない「シュタインズ・ゲート世界線」へと到達します。過去の出来事の“見た目”は1ミリも変えずに、中身だけを書き換える。この鮮やかさが、多くの視聴者を唸らせたクライマックスです。

そして到達したシュタインズ・ゲート世界線で、岡部は生きている紅莉栖と再会します。長い戦いの果てに、彼が守りたかったものすべてが残る世界。ここで物語は幕を閉じます。

「スクルド」という作戦名にも意味があります。スクルドは北欧神話に登場する運命の女神(ノルン)の一柱で、「未来」を司る存在です。決まっていたはずの運命に抗い、自分たちの手で未来を選び取る——この物語のテーマそのものが、作戦名に込められているのです。決められた結末(まゆりの死・紅莉栖の死)を受け入れず、第三の未来をこじ開ける岡部の戦いを象徴する、見事なネーミングだと言えます。

ちなみに、この「過去の自分を欺く」という構造は、物語序盤で岡部が体験した“奇妙な出来事”の答え合わせにもなっています。本編を最後まで観てから序盤を見返すと、「あのとき見た光景は、実は未来の岡部の行動だったのか」と気づける作りになっており、ここでも伏線回収の妙が光ります。

おたくライター

オペレーション・スクルドは、初見だと「結局どうやって両立したの?」と分かりにくい部分です。ポイントは“過去の自分を騙す”こと。未来の岡部が過去の岡部を欺くことで、因果のつじつまを合わせている——ここが腑に落ちると、この作品の構成の巧さに鳥肌が立ちます。

STEINS;GATEの登場人物相関図。岡部倫太郎を中心に紅莉栖・まゆり・ダル・鈴羽の関係とSERNとの対立を示す

回収された主要な伏線——鈴羽・ジョン・タイター・IBN5100・SERN

STEINS;GATEが「伏線回収の金字塔」と呼ばれるのは、序盤でばらまかれた謎が終盤で一本に繋がるからです。主要な伏線を整理します。

阿万音鈴羽の正体

研究所に出入りするアルバイトの鈴羽は、実は 2036年の未来から来たタイムトラベラー です。そして彼女は、研究所メンバーである橋田至(ダル)の娘でもあります。未来でSERNが支配するディストピアに抗うため、過去を変える使命を背負ってやってきました。

ジョン・タイター

鈴羽がインターネット上で使っていたハンドルネームが「ジョン・タイター」です。これは 実在のネット都市伝説 がモチーフになっています。2000年頃、アメリカの掲示板に「2036年から来たタイムトラベラー」を名乗る人物が現れ、ジョン・タイターと名乗りました。本作はこの有名な逸話を物語に巧みに取り込んでいます。

IBN5100

1975年製のレトロなコンピュータで、物語の鍵を握るアイテムです。SERNのデータベースに侵入してDメールの記録を削除するには、この旧式マシンの特殊な仕様が不可欠でした。柳林神社の御神体として隠されていたという設定も、伏線として効いています。

SERNとラウンダー

SERNは、実在の研究機関CERNをモチーフにした組織です。本作では、ブラックホール生成実験の副産物としてタイムマシン技術を秘匿し、それを使って世界を支配しようとする「黒幕」として描かれます。そしてSERNの工作員が「ラウンダー」。研究所メンバーの一人だった桐生萌郁が実はラウンダーであり、まゆりが撃たれる事件の引き金を引く存在でした。

これらの伏線が、「なぜIBN5100が必要なのか」「なぜまゆりが狙われるのか」「未来はどうなっているのか」という疑問の答えとして、終盤に向けて一気に収束していきます。バラバラに見えた点が線になる快感が、本作の評価を不動のものにしています。

鈴羽が背負うもう一つの物語

鈴羽の使命は、SERN支配のディストピアを変えるために過去でIBN5100を確保し、それを2010年の岡部へ託すことでした。彼女自身もまた、父であるダルと過去で出会いながらそれを明かせないという切ない立場にあります。終盤、別の世界線(β側)の鈴羽が登場する場面は、本編だけでなく続編『ゼロ』へと繋がる重要な布石にもなっています。鈴羽は単なる脇役ではなく、「未来から運命を変えに来た者」という点で岡部と対になる存在なのです。

おたくライター

伏線の数が多いので、1周目は「全部は分からなくてOK」という気持ちで観るのがおすすめです。鈴羽の正体やジョン・タイターの繋がりは、終盤で「あ、そういうことか」と分かれば十分。最初から全部理解しようとすると情報量に押し潰されます。筆者も2周目で点が線になる快感を一番味わえました。

STEINS;GATEが“名作”と呼ばれる理由と賛否

STEINS;GATEは、SFアニメの代表作としてしばしば名前が挙がります。その理由と、一方で語られる賛否の両方をフェアに見ておきましょう。

称賛される点

最も評価されるのは、 緻密な伏線回収 です。序盤で何気なく置かれた小道具やセリフが、終盤ですべて意味を持って回収されていく構成は見事の一語に尽きます。また、中盤以降の物語の加速度も特筆もの。停滞していた日常が一変し、まゆりの死をきっかけに物語がジェットコースターのように動き出します。

そして、宮野真守演じる岡部の演技。コミカルな「鳳凰院凶真」から、絶望に打ちひしがれる素の青年へ——その振り幅を表現しきった演技は、本作を語る上で欠かせません。今井麻美の紅莉栖、花澤香菜のまゆりも、それぞれのキャラクターに命を吹き込んでいます。

音楽の力も見逃せません。いとうかなこが歌うオープニング「Hacking to the Gate」は、疾走感のあるメロディと時間・運命をモチーフにした歌詞が物語と完全に噛み合い、本作の象徴として今も愛され続けています。タイトルコールとともに流れるこの曲を聴くだけで物語の緊張感が蘇る、という人も多いはずです。映像・演技・音楽が一体となって作品世界を支えている点も、名作と呼ばれる大きな理由です。

賛否が分かれる点

一方で、よく指摘されるのが 序盤のテンポの遅さ です。おおむね1話から12話あたりまでは、日常パートと専門用語の説明が続き、物語が大きく動きません。そのため「最初の数話で脱落しそうになった」という声は少なくありません。世界線やタイムリープの設定も一度では理解しづらく、再視聴して初めて全体像が掴める、という人も多いです。

裏を返せば、 序盤の“溜め”があるからこそ中盤以降の爆発力がある とも言えます。日常の何気ない積み重ねが、後半ですべて伏線として効いてくる。最初の停滞を我慢して観た人ほど、終盤で大きなリターンを得られる構造になっているのです。「序盤がつらい」は、この作品を語るときの定番であると同時に、最大の褒め言葉の裏返しでもあります。

劇場版・ゼロとの繋がりと見る順番

STEINS;GATEには続編があり、見る順番を押さえておくと世界をより深く楽しめます。

劇場版『STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ』(2013年公開)

TVアニメ第1作のトゥルーエンドを迎えた“後”の世界を描く完全新作の劇場版です。両方を救った岡部たちのその後が描かれるため、 TVアニメ本編を見終わってから観るのが正解 です。

TVアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』(2018年)

こちらは、 紅莉栖を救えなかった「β世界線」の物語 を深く掘り下げた作品です。本編で岡部が一度は心折れ、紅莉栖を諦めかけたあの分岐の“その先”が描かれます。本編の感動を別角度から補完する重要な作品です。

おすすめの見る順番

  1. TVアニメ『STEINS;GATE』(全24話) ← まずはこれ
  2. 劇場版『負荷領域のデジャヴ』 ← トゥルーエンド後の物語
  3. 『シュタインズ・ゲート ゼロ』 ← βルートを深掘りしたい人へ

まずは本編をしっかり完走するのが大前提。その上で、余韻を味わいたい人は劇場版へ、より深く世界を知りたい人はゼロへと進むのがおすすめです。

STEINS;GATEはどこで見れる?配信サービス比較

ここまで読んで「もう一度観たくなった」「未視聴だから観てみたい」という方のために、配信状況を整理します。STEINS;GATEは複数の動画配信サービスで全話見放題で配信されています。

筆者がアニメをまとめて観返すときに重視するのは、「シリーズ作品(劇場版・ゼロ)まで一つのサービスで揃うか」という点です。STEINS;GATEは関連作も多いので、シリーズをまとめて追えるサービスを選ぶと快適に履修できます。以下、主要サービスを比較しました。

サービス配信状況料金無料お試し期間おすすめ度
dアニメストア見放題月額660円〜31日間★★★★★
DMM TV見放題月額550円14日間★★★★☆
U-NEXT見放題月額2,189円31日間★★★★☆

アニメをとことん楽しみたいなら、アニメ作品特化のdアニメストアが相性抜群です。STEINS;GATE本編はもちろん、劇場版やゼロといったシリーズ作品もまとめて追いやすく、月額料金もアニメ視聴に絞れば手頃です。コストパフォーマンスを重視する人にも向いています。

幅広いジャンルを一つのサービスで楽しみたい場合は、やDMM TVが選択肢になります。映画や他ジャンルも一緒に楽しめるため、アニメ以外も観る人には便利です。U-NEXTは月額はやや高めですが、見放題作品数が多く、付与されるポイントを新作レンタルや電子書籍に回せるのが強みです。

なお、グッズやBlu-rayをコレクションしたい、あるいは中古で安く揃えたいという方は、フリマ・中古サービスを併用するのもおすすめです。作品にハマったあとは、円盤や設定資料集を手元に置いておきたくなるものです。

よくある質問(FAQ)

STEINS;GATEのまゆりと紅莉栖は結局両方助かるの?

はい、トゥルーエンドでは両方が助かります。岡部が「オペレーション・スクルド」で過去の事実を変えずに結果だけをすり替えることで、まゆりも紅莉栖も死なない「シュタインズ・ゲート世界線」に到達します。どちらかを犠牲にする結末ではないので安心して観られます。

世界線の違いが分かりません。α・β・シュタインズゲートとは?

ざっくり言うと「β=紅莉栖が死ぬ世界」「α=まゆりが死ぬ世界」「シュタインズ・ゲート=両方助かる第三の世界」です。世界線変動率が1%以上動くと別の世界線へ移ったとみなされます。物語はβ→α→シュタインズ・ゲートと移動していきます。

Dメールとタイムリープとタイムマシンはどれをいつ使ったの?

Dメールは「過去への文章メール」で過去を改変し世界線を変えます。タイムリープは「記憶だけ」を過去の自分へ送り同じ時間をやり直す手段(紅莉栖が開発)。タイムマシンは「人間の肉体」を物理的に時間移動させる装置(鈴羽が持ち込み)です。送るものが文章・記憶・肉体と異なる別物だと整理すると分かりやすくなります。

ジョン・タイターって実在するの?

物語のモデルになった「ジョン・タイター」は実在のネット都市伝説です。2000年頃にアメリカの掲示板へ「2036年から来たタイムトラベラー」を名乗る人物が現れた逸話があり、本作ではこれを阿万音鈴羽のハンドルネームとして取り込んでいます。作中の鈴羽自体はフィクションのキャラクターです。

シュタゲの見る順番は?劇場版とゼロはどこで観る?

おすすめは「①TVアニメ STEINS;GATE(全24話)→②劇場版 負荷領域のデジャヴ→③シュタインズ・ゲート ゼロ」の順です。劇場版はトゥルーエンド後、ゼロは紅莉栖を救えなかったβ世界線を描くため、いずれも本編完走後に観るのが最適です。これらの関連作はdアニメストアU-NEXTなどでまとめて配信されています。

STEINS;GATEはどこで配信されている?

dアニメストア・・DMM TVU-NEXTなど複数のサービスで全話見放題配信中です。シリーズ作品もまとめて追いたいならアニメ特化のdアニメストアが特に相性が良いです。各サービスとも無料お試し期間が用意されているので、まずは試してから決めるのがおすすめです。無料期間中に本編を一気見し、気に入ったら劇場版・ゼロまで一気に追う、という観方も可能です。

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この記事を書いた人
藤沢あかり——SF・タイムリープ作品を中心に追いかけてきたアニメライター。STEINS;GATEは原作ゲーム・劇場版・ゼロまで履修済み。「難しくて途中で挫折した」という人に、混乱しやすい順番を整理して届けることを得意としています。

参考文献

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