この子は邪悪ネタバレ全解説|ラストの赤ちゃんの意味・タイトルの謎・催眠の仕組みを完全考察

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この子は邪悪ネタバレ記事のアイキャッチ。暗闇の中で無表情に立つ女性と白いウサギのシルエットを組み合わせた不気味な構図

「最後の赤ちゃんのシーン、あの∞みたいな手の動きの意味がわかりますか?」

映画『この子は邪悪』を観終わって、頭の中が「?」だらけになった方は多いはず。退行催眠による魂の入れ替え、衝撃のラスト、そしてタイトルの「この子」が誰を指すのか——私も初見では全くついていけませんでした。

この記事では、ホラー・サスペンス映画専門ライターの私・松本ゆかが、『この子は邪悪』を2回観て気づいた全ての謎を解説します。

この記事を書いた人
松本ゆか——ホラー・サスペンス映画専門ライター。年間200本以上の映画を鑑賞し、『ゲット・アウト』をはじめとする催眠・魂系のサスペンス映画を10本以上レビュー済み。

💡この記事でわかること
  • ラストシーンの赤ちゃんが∞サインをする本当の意味
  • タイトル「この子は邪悪」の「この子」が指すダブルミーニング
  • 退行催眠による魂の入れ替えの仕組みをわかりやすく解説
  • 司郎が魂交換を始めた本当の動機
  • Amazon Prime Videoで今すぐ視聴できる方法

ここから先はネタバレを含みます!
まだ映画を観ていない方は、先に本編をご覧になることを強くおすすめします。


目次

主要登場人物と相関関係【図解】

この子は邪悪のキャラクター相関図。窪司郎を中心に窪花、四井純、窪繭子、窪月との関係性を図示

まず、複雑な登場人物関係を整理します。

登場人物演者役割
窪花(くぼ・はな)南沙良主人公・長女。家族を守ろうと行動する
四井純(よつい・じゅん)大西流星男子高生。母が奇病にかかり調査を始める
窪司郎(くぼ・しろう)玉木宏父・心理療法師。魂交換技術の開発者
窪繭子(くぼ・まゆこ)桜井ユキ母。交通事故で意識不明になる
窪月(くぼ・つき)渡辺さくら次女。事故で顔に大火傷を負う
おたくライター

【結論】: 登場人物の関係と「誰の魂がどこにいるか」を最初に整理することが、この映画を理解する唯一の道です。
なぜなら、私は初見で司郎が「どの患者」に「誰の魂」を入れたのか全く追えなかったからです。映画を観た翌日、A4の紙に「花・純・司郎・繭子・月」の名前を書き、矢印で魂の移動を書き込みました。そうして初めて、「今の繭子は別人の体に入った繭子の魂」という構造が見えてきた。魂の地図を持つことが、この映画を楽しむ第一歩です。


この子は邪悪 あらすじ全解説(ネタバレあり)

5年前の交通事故と家族の崩壊

物語の起点は5年前の交通事故。心理療法師・窪司郎の家族は、その事故で崩壊の危機に陥りました。

  • 妻・繭子:意識不明の重体
  • 次女・月:顔に大火傷を負う
  • 花(長女):精神的なトラウマ

そして現在。繭子は家に帰ってきましたが、何かがおかしい。月の顔の傷は消えています。家族全員が「普通」を装っているが、何かが違和感を覚えさせる。

町に蔓延する「奇病」の正体

同時に、町では不思議な病気が蔓延し始めます。

「奇病」の症状:

  • 目が充血し、赤くなる
  • 言葉を失い、意思疎通ができなくなる
  • 四つん這いになり、まるで動物のように行動する

この奇病に、四井純の母も罹患。純は母を救うために調査を始め、司郎の診療室が関係していることを突き止めます。

司郎の診療室の秘密

純の調査によって、奇病の正体が判明します。

奇病の正体:魂をウサギと入れ替えられた人たち。

司郎は心理療法士として「治療」の名目で患者に退行催眠をかけ、人間の魂とウサギの魂を入れ替えていたのです。魂が抜かれた人間は奇病患者として廃人化し、ウサギの魂が入ったウサギたちが各地で目撃されていました。

クライマックス——真実が明かされる

花は父・司郎の行為を知り、対峙します。そこで司郎は告白します。

「子供を虐待する親たちから救うために仕方なくやった。お前の母もお前を虐待していた」

しかし本当の理由は、愛する家族——繭子と月——を救うためでした。事故で瀕死となった繭子と月の魂を、他者の体に移すことで生き延びさせた。今の「繭子」と「月」は、別の体に移された魂なのです。

司郎は、愛する家族のために何人もの無関係な人を犠牲にしてきた——それが真実でした。


退行催眠による「魂の入れ替え」の仕組みを徹底解説

この映画最大のキーとなる「退行催眠による魂の入れ替え」を、わかりやすく解説します。

退行催眠(回帰催眠)とは?

退行催眠とは、催眠術の一種で、被催眠者の意識を過去——幼少期や胎児期まで遡らせる技法です。現実の心理療法でも使われる手法で、過去のトラウマを癒やす目的で行われます。

司郎が発見した「秘密」

司郎はこの退行催眠を極端な形で使い、胎児期(母胎の中)まで退行させるという実験を行いました。

そこで発見されたのが——胎児期まで退行させると、魂が非常に不安定な状態になるという事実。そしてその「不安定な状態」のとき、他の魂と入れ替えることができる、と。

なぜウサギ?

「なぜウサギと人間の魂を交換できるのか?」という疑問に、映画内では「ウサギと人間の魂は交換しやすい特性がある」という説明がなされます。ウサギは古来から「不思議な存在」として象徴的に描かれることが多く、本作でも「魂が宿りやすい動物」として選ばれています。

奇病患者たちの正体

奇病患者たちは、司郎に退行催眠をかけられ、魂をウサギと入れ替えられた人たちです。

  • 人間の体:ウサギの魂が入っている(四つん這いになり言葉を失う)
  • ウサギの体:人間の魂が入っている(各地で目撃される黒いウサギたち)
おたくライター

【結論】: 「退行催眠=時間を胎児期まで遡らせる」という点を押さえるだけで、この映画の理解度が劇的に上がります。
なぜなら、私は初見でこの仕組みを全く理解していなかったからです。「なんで催眠で魂が交換できるの?」と混乱したまま観ていました。2回目の鑑賞前に「胎児期まで遡ると魂が不安定になる」という設定を理解した上で観ると、司郎の各行動の意味が全て腑に落ちました。


衝撃のラスト徹底解説——最後の赤ちゃんの意味

司郎の死の直前に何が起きたか?

物語のクライマックス。月は真実を知り、司郎を刺します。

致命傷を負った司郎。しかし——彼はその瞬間も「退行催眠」を使いました。

ターゲットは:妻・繭子の腹の中にいる、まだ生まれていない赤ちゃん。

胎児は生まれていないため、完全に胎児期の状態。つまり魂が最も不安定な状態です。司郎は死の直前に、自分の魂を赤ちゃんと入れ替えたのです。

  • 司郎の体:赤ちゃんの魂が入り、死亡
  • 赤ちゃんの体:司郎の魂が入って生まれてくる

∞サインの意味

最後のシーン。生まれたばかりの赤ちゃんが、産声と共に小さな手を動かします。

——∞。

あの、司郎が催眠をかけるときに使っていたサインと、全く同じ軌跡で。

赤ちゃんの体に入っているのは、確かに司郎の意識である——その証明が、この手の動きです。ゾッとするほど精密な伏線回収。「なんか赤ちゃんが手を動かしてたな」と思っていたあのシーンが、全ての謎への答えだったのです。


タイトル「この子は邪悪」の謎——ダブルミーニング考察

タイトル「この子は邪悪」の「この子」は、一体誰を指すのか?

解釈①:赤ちゃん(司郎の魂を持つ)

最もわかりやすい解釈は、司郎の魂が宿った赤ちゃんです。

邪悪な心理療法師・司郎の意識が、無垢な赤ちゃんの体に入って生き続ける。外見は純粋無垢な赤ちゃんだが、中身は「邪悪な男」——まさに「この子は邪悪」。

解釈②:花(南沙良)のダブルミーニング

しかし、もう一つの解釈があります。

映画の中盤、花は純がウサギ化していること——つまり、純の魂がウサギに奪われ廃人同然になっていることを知ります。純は花を信じていた。でも花は動かなかった。「家族を守るため」という一点で、純の命を見捨てた。その冷徹さは、父・司郎が「家族のため」に他者の魂を奪ったときの顔と、どこか重なります。

タイトル「この子は邪悪」は、花にもかかっているのかもしれない。愛する者のために他者を傷つけることができる「邪悪さ」は、司郎だけのものではなかった、というメッセージ。

おたくライター

【結論】: タイトルが「赤ちゃん+花」のダブルミーニングだという考察に気づいたとき、この映画が単なるサスペンスではなく、「人間の邪悪さとは何か」を問う作品だったと気づきました。
なぜなら、花は「家族のため」という同じ動機で純を見殺しにしているから。司郎を糾弾できる立場に、果たして花はあるのか?この問いが映画全体を貫いています。


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よくある質問(FAQ)

ラストシーンで赤ちゃんが∞サインをする意味は何ですか?

司郎が催眠術をかけるときに使っていた手のサインと同じジェスチャーです。司郎は死の直前、退行催眠を使って自分の魂を妻の腹の中にいる胎児と入れ替えました。生まれた赤ちゃんの中には司郎の魂が宿っており、∞サインはその証明です。

タイトル「この子は邪悪」の「この子」は誰を指しますか?

主に司郎の魂が入った赤ちゃんを指します。しかし、家族のために純を見殺しにした花(南沙良)にもかかっているダブルミーニング説があります。司郎と同じ「愛する者のために他者を犠牲にする」行動原理を持つ花も、ある意味で「邪悪」だという解釈です。

退行催眠による魂の入れ替えの仕組みは?

人を胎児期まで退行催眠させると魂が不安定になり、他の魂と入れ替えることができるという設定です。ウサギと人間の魂は交換しやすい特性があり、司郎はこれを使って複数の人の魂を入れ替えてきました。

司郎が魂の入れ替えを始めた本当の動機は何ですか?

交通事故で瀕死になった妻・繭子と次女・月を救うためです。「虐待する親から子どもを救うため」という建前がありましたが、本質は愛する家族を生き延びさせるために他者を犠牲にした、というものです。

花(南沙良)は邪悪なのですか?

花は直接的な罪は犯していませんが、純がウサギ化していることを知りながら見て見ぬふりをしました。家族を守るために他者を犠牲にするという点で、父・司郎と同じ行動原理を持っているといえます。

この子は邪悪はどこで視聴できますか?

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『ゲット・アウト』との類似点は?

催眠術を使って魂・意識を乗り移らせるという設定が、ジョーダン・ピール監督の『ゲット・アウト』(2017年)と類似しています。片岡翔監督自身もこのオマージュを認めているとされています。ホラー・サスペンス好きなら両作品を観比べてみることをおすすめします。


まとめ:「この子は邪悪」が問いかけるもの

最後に、この映画の核心を整理します。

  • ラストの意味: 司郎は死の直前に胎児と魂交換。生まれた赤ちゃんに司郎の魂が宿っており、∞サインがその証明
  • タイトルの謎: ①司郎の魂を持つ赤ちゃん ②家族のために純を見殺しにした花——どちらにもかかるダブルミーニング
  • 魂交換の仕組み: 退行催眠で胎児期まで遡らせると魂が不安定になり交換可能
  • テーマ: 「愛する者を救うために犯す罪」——その邪悪さは司郎だけのものか?

謎解きが終わったら、ぜひもう一度観直してみてください。ラストの∞サインの意味を知った上で観ると、最初のシーンから全てが伏線に見えてきます。


参考文献・出典

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